「きみを好きになったら僕の人生はどう変わるかなあ」

ごろりと転がせた音と共に自分の体も床に横たわせる。年季の入ったフローリングは堂島家の歴史っていうか思い出っていうか、そういうものを感じさせた。さて人んちでここまでだらだらと寛ぐ暴挙を堂島パパさんは許してくれるだろうか。答えはもちろんノーだ。でも僕を注意するはずのその人は今隣の部屋でゆっくりぐっすりご就寝中。そのまた隣では彼の愛娘が眠りについていた。つまりまあ、堂島さんの甥である少年と2人っきり。普段なら気まずさが去来してそそくさと帰路に着くところなんだけど、今日は2缶のビールが僕にいつもよりきつめのアルコールを誘発しているらしく、もういいかと彼の横に寝そべっている始末である。