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静まった格技場の中でふと目が覚めた。いまだぼけている視界を晴らすためごしごしと目をこすり、今はいったい何時かと思案する。周りのやつらの発する微かな寝息から察するに、まだ起床時刻には到達していないだろうことは想定できた。しかし今から寝直すのも微妙か、と考えつつ仰向けの体を横にしたとき、不意にオレの姿を捉えるひとつの視線が目に入る。それの送り主はなんと、斜め後ろあたりに場所をとっていた田島だった。わけもなく心臓がどきりと跳ねる。いつ起きたんだとかいつから見てたんだとかなんでこっち見てんだとかいろんな思考が頭をぐるぐるぐるぐると実に忙しなく回り、意を決してなんだよと言葉を口から押し出してみせると、田島は特有の眼力でしばらくオレをじいーっと見つめてきた。こいつのこういう目を正面から受けるのはやっぱ苦手だ、どうやっても圧倒されてしまう。そうして意味がわからんくらいにオレを見つめたおしたかと思えば、やがて田島は徐々に俯き始め、