日狛(ロンパ2)

俺は狛枝を確信的に想っている。好意的な俺のこの必然的な気持ちは時に狛枝の猜疑的な感情を疑心の闇で確定的に満たし尽くしていくようだが、俺の永続的なこの個を為した想いはあいつが考えているよりきっとずっと真実的で確たる俺の核なのである。つまりあいつが否定的に認識している俺の本能的な想いはあいつが思っているよりももっと美的で根本的な意識的の中に潜んだ完全的なものだということだ。絶対的なこの想いを俺はなんとかしてあいつに持続的な要素を孕ませてその脆弱的な意識下へ叩き落としてやらねばならないのだが、あいつは俺の盲信的にも見受けられるかもしれない想いと接触することを不変的に恐れている。これは俺にとって不都合的な事実だった。俺はただあいつをいとおしい害として肯定的に捉えていることをあいつにせめて部分的なものだけでも知ってほしいだけだというのに。俺はただ、あいつを愛しているだけだというのに。そうだ、これは愛だ。愛だ。愛なんだ。確信的で好意的で必然的で猜疑的で確定的で永続的で真実的で否定的で本能的で美的で根本的で意識的で完全的で絶対的で持続的で脆弱的で盲信的で不変的で不都合的で肯定的で部分的な愛だ愛だ愛だ愛だ愛だ曖だ哀だ藍だ会いだ遭い、あい、愛、?
(もしかしてこれ、妄想なんじゃないか?)


「狛枝、信じなくていいんだ。信じてもらおうだなんて俺はこれっぽっちも思っちゃいない、思っちゃいないんだ。ただお前に聞いてもらいたいから、俺は話すよ。洗いざらいきれいに話すよ。何もかも包み隠さず嘘さえつかず話すよ。話すよ。話したいんだ、話させてくれ。今の俺を普段の日向創だと、早く定義付けさせてくれ。なあ狛枝、俺は、俺はな。俺は確信的に好意的に必然的に猜疑的に確定的に永続的に真実的に否定的に本能的に美的に根本的に意識的に完全的に絶対的に持続的に脆弱的に盲信的に不変的に不都合的に肯定的に部分的に、普遍的に。いつもどおりにお前を、お前のことを、…狛枝、」
「愛してるよ」

そう発した狛枝がどんな顔をしていたか俺はうまく思い出せないのだが、恐らく、泣いていたと思う。たぶん妄想なんかじゃない。俺は狛枝をどうしようもなく愛していて、そして狛枝もどうしようもなく俺の希望と、そして俺を、絶望的に。愛していた。きっとこれはそれだけの話だったのだ。たぶん、妄想なんかじゃない。


ほとばしる厨二臭
とりあえず無計画にものをかくのはやめようと思います…

主花未完(P4)

足←主←花
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「あのひとが俺を呼んでるんだ、行くしかないだろ」

選択肢なんかこれしか用意されてないだろう。相棒は言うのだった。果たしてそれは本当にそうなのか、なあ、リーダー?どうして俺がおまえをリーダーって呼ぶか、どうやらおまえはこれっぽっちも理解してなかったらしいな。はあ、とため息をつけばそれは白く逃げて雪を真似る。こんな形でおまえと雪なんか見たくねえよ、俺は。目を伏せてアスファルトを視界に据えるあいつはもう行っていいか、なんてまたふざけたことをぬかしやがるので、いいわけねーだろとその脆弱に揺れている灰色を強く睨んだ。ポケットに入れた両の手に無意識の力が加わる。

「なんで行くんだ」
「だから、呼ばれてるから」
「呼ばれてねえだろ」
「陽介にはわからない」
「何が」
「何もかも」

妙にイライラして変に悲しかった。理由はわかっているから余計に。だからってわけではないが、殊更にこいつをこのまま先へ向かわせるわけにはいかないと感じる。おまえの進む前はそっちじゃあない、だっておまえはリーダーで、ヒーローだ。俺たちはおまえにこれを押し付けたんじゃなく、ただ託した。都合のいい御託を並べ立ててるつもりは毛頭ない、これは俺たち全員の意思だし真実なんだよ。託すと押し付けるは同義じゃあない。俺たちはおまえを見殺しにする気なんてこれっぽっちもない。あいつと死にに行くのを黙って見送るなんてできるわけがないんだよ。だから俺は今こうしておまえを見つけて引き留めてる。わかってんだろ本当は。

「無自覚ほどたちの悪いものはない」
「は?」
「なあ陽介、それは罪だよ」

どういう意味だよ、と言おうとして、でも言葉が出てこなかった。あいつの貼り付けた笑顔が、もうなにもかもを捨ててもいいと言っているような、やっとここまで来たんだと叫んでいるようなそれに見えてしまったから。終わりをあいつはついにいま見出している。瞳だけまったく笑わないあいつが急にどこか俺の知っているあいつではないように思えて足が竦んだ。おまえおかしいよ。まだ何も終わってなんかないのに。

「おまえはただ、おかえりって言ってくれ。必ず帰ってくるから」
「…生きて帰ってくるんだろうな」
「わかるだろ、そんなの」

わかんねーよ。わかんねーから訊いてんだよ。そう言おうとして口を開いたが、何か恐ろしくなってすぐに閉口してしまった。あいつの口からこの先を訊いてしまってはいけないと本能が訴えかけるのだ。
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