「診察室へどうぞ」
薬が買いたいと言えば返ってくるお決まりのその台詞、いつもどおりてらてらと光る唇が動いて俺に向かい発せられる。彼女は白衣を翻して受付から診察室へと姿を消した。短く揺れる髪を視線で追う。暫くの間俺は立ち尽くしていた。においたつような彼女のすべてを反芻するためだ。鞄の中のモルガナがもぞもぞと動く。
「おい、早く行こうぜ」

どうぞと促され、使い古されていそうな椅子に座る。彼女はいつものように脚を組んで、俺をじっと見つめてきた。
「今日はどんな薬が欲しいの?」
カルテだろうか、何かの紙を挟んだボードをペンの裏で軽く叩いている。気づかれないように小さく息を吐いた。二人きりですね、なんて言う雰囲気ではない。そんなことは分かっているけれど、考えずにはいられない。男と女が二人きりですね、先生。……すぐ横にはベッドもある。あるのだ。ああ、……ああ、先生!あなたがその線の整った長い脚を上げるたび俺の心臓がどうにかなりそうなんです、あなたに裸にされて胸に聴診器を当てられる妄想ばかりしているんです、冷たいですと言ったらあなたは「我慢して」と俺の耳元でささやくんです、ああ先生、俺はすけべですか、変態ですか、こんな被験者はいやですか、いやですよね分かってるんです、分かっているのに、あなたが脚を組み替えるたび顔が勝手にそっちを向いてしまうんです、先生俺は病気なのでしょうか、あの埃の舞う屋根裏にあなたを連れ込んであのベッドだなんてとても言えない粗末な寝床であなたを抱きたいんです、背中が痛いというあなたに一晩中謝りつづけたいんです先生、頭がおかしくなりそうだ。薬をください、一番高いやつを。明日も明後日も買いに来ますからだから、……ああ先生ほらまた、脚を組み替えないで!
「……見過ぎだよ、キミ」


童貞丸出しのぺごくんはかわいい
妙ちゃんエロいからしょうがないよ…