「アルヴィン、僕のこと好きでしょう」

ふ、と瞳の奥で魚が泳いだ。不動の茶色がゆらゆらと揺れている。僕にとってこの問いは限りなく確信に近い賭けだった。触れた手の温度、計れない距離、紡ぐ言葉の節々。それら少しずつから検出された淡い違和に、僕は勝手に名前をつけただけ。しかし間違えている気はさらさらしないのだ。アルヴィンは恐らく、いや、きっと僕のことが好きだ。現に彼はいま揺れている。もうこれは、僕にとって肯定と言っても大丈夫なくらいだった。

「そりゃあ、好きだぜ?」

仲間なんだから、と取り繕う彼の声は掠れている。