まとめ



♪そうなんだろう サンダーロード 他に道はないんだろう

(THEハイロウズ)






『これでいいのだ』とか頭で思い込むのでなく、自分の全部が合点する姿勢がありますので、重力だの反重力だのもそれでリカイすることなので、ただただシンにしたがってみましょう。そしたらスンゲエいいことあるかもしんないよ。ないかもしんないけど(笑)
いいじゃんそれでも。



おしまい


続き



※前回で述べた『反重力 』とは 『抗重力』 ではありません。 反重力的なチカラを使う というのは抗重力的な筋力を強くするというのとは少しちがいます。身体の大きさのハンデを表層筋力で埋めるというようなことではありません。
また、前回の話では『テクニック』の問題には触れていませんが、体重にくわえてテクを研くといったようなことも、私が書いておきたい話とはちがいますので御了解くださいませ。


格闘技をたとえにするよりも、療術をたとえにしたほうが、私にとってはリアリティ(実務経験)が豊富なので、今回は『重力をこえた何もしなさ』を、整体や指圧マッサージ等を例にして話をすすめたいとおもいます。

相手の体に圧をかけるとき、漠然と自体重を乗せるならばそれは重力を利用した方法です。それなりに、腕ヂカラなんかよりも安定&ラク&強いのですが、どことなくボアーっとしていて、体の芯を貫くようなチカラにはなりません。 親指の一点で押したとしても、自重力を主にするにとどまるチカラは、どことなくピンが甘い。

足から背骨から手まで、チカラのセンが通っている必要があるのです。関節各所でチカラを分断してはいけないし、物質肉体をそのままボテっと乗せただけではセンが通りません。
それに、センからのチカラは、たんに物理的肉体施術においての効率の問題にとどまらない。
私達は身体で生きているが、私達は身体ではない。センからのチカラは『私のチカラ』『アナタのチカラ』といった個的なものとはいささかちがう。合気の達人の技が相手を打ち負かす技ではないように、センからのヒーリングというものも『私』が『あなた』を治すわけではなかったりします。

♪三脚を立ててここに 二人並んで写真をとろう

(THEハイロウズ、サンダーロード)


つーかこの話、長くなる。うまく短くまとまりません(笑)





チョーダルマッチョ



写真で見る肥田春充さんは、凄い体躯に見えますけれども、身長は随分低かったみたいだし、たとえばボブサップやセームシュルトと相対したら、かなり小さいはずです。 力士で比べても、幕内最小の炎鵬より小さいでしょう。 小さいといえば合気の達人たちも軒並み小さい人ばかりです。


体を使ううえで主に『重力』にかかわったなら、単純に、小さい人は大きい人よりも弱い。指圧マッサージにしても重力を利用したやり方をするなら大きい人のほうがラクに強く施術できる。
大きい人は小さい人よりも、単純にいうなら間違いなく強いのである。

柔道というものがいつから体重別の競技になったのか知りませんが、最軽量級の王者で100キロ級の王者にも勝てる人など存在するのでしょうか。 また、パウンドフォーパウンドとか言ったって、実際問題としては井上ナオヤはヘビー級チャンピオンに勝てるでしょうか。

ガリガリな私は若い頃、そういうことを考えたあげく、ボクシングをやろうという気がなくなってゆきました。死ぬほどの才能があって死ぬほど努力したとしても、ぜってえマイクタイソンには勝てねえことなんてやらなくていいやと(笑)。


さて、誰が誰に勝てるかとか負けるかとかいう妄想話はさておき、『自己最強』のチカラを使えるようになるにしても、充分にリラックスして重力とシンクロする身体操作だけでは物足りないものがあります。
腹力ではなく腰腹力によって、反重力も使える身体になるのがベストなのです。重力に身を委ねた『何もしなさ』と、重力を超えた『何もしなさ』では、天地との縁のむすびかたがちがってくるのである。


つづく


ダルマッチョ 4 《自身をぶち抜くからこそ外のモノをもブチ抜く》



肥田春充さんの超人的エピソードの1つに、分厚い杉板を踏み抜いたっていうやつがありますね。
そんなスゲエことが出来ないまでも、私はある種の予感のようなものがあります。姿勢をきめたときの脚の感じが、新聞紙を寸突きで打ち抜くときの腕の感じと、よく似ているのです。踏み込みの練習とかをすればもっとハッキリしたことがいえるとおもうのですが。


打撃系の格闘技は、腕や脚をたとえばハンマーのように使ったり、ブラジリアン柔術みたいなやつなら、腕や脚を、からみつく縄のごとくに使ったりしているのでしょうけれども、ハッケイとか正中心力において、拳や掌や足裏は、
『銃口』です。

拳の硬さや腕の勢いによって新聞紙を打ち抜くわけではないのです。それと同じことで、踵の硬さを勢いよくぶつけて板を割るわけではないはずだし、くわえて『体重を乗せる』という話でもないとおもう。
なんつーか、もっと、すごく集約したチカラなのです。
弾丸はリボルバー(腰腹)から発射される。そして仙骨ってトリガーみたいにカタチも動きも似てる。トリガーをひく(仙骨を上げ、立て、反る)とタマが出る。



次回予定
『腹が膨張するのごとくに腰も膨張するから尻が出る(腰が反れる)』







ダルマッチョ 3 《柔らかいからこそカタイ》



肥田式強健術を2、3発かますと、私のやせた体でも、腹がポックリと丸く膨張します。やせてるわりにはかなりの出っ腹になるのに、割れた腹直筋は消えません。珍妙な体になります(笑)。

肥田式で養われる腹は脂肪腹とはちがい、表面に肉(脂)がつくわけではないので、これで間違いではないとおもうのですが‥なんだか「間違いさがし」みたいな体つきになります(笑)

内圧がかかった腹は、タフタフもカチカチもしていない。パンパンに張ったボールのようになる。そのような硬さにするうえでは、逆に筋骨という物質は柔らかくなければならない(筋骨の癒着が剥がれているということ)。
骨盤、骨盤にまつろう筋肉達の複雑な構造が、曖昧にボテっとした不活性な状態にいるのでなく、細かに確かに可動するからこそ、《まるくて強い》腹になるのである。

単にリラックスした状態の柔らかさだけでは、チカラにはなりませんが、 大抵の大人はまず、固めてしまった腰腹を解体しなければ、子供のような純真な姿勢に還れません。 肥田式とは、シンタイコウとは、姑息な術を使ってなにやら不可思議で神秘なパワーを得るとかいうような作業ではないのである。

ほどいた腹からは、押し込めるチカラでなく、沸き上がるチカラが出てきます。






前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2020年05月 >>
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
アーカイブ
カテゴリー