蜘蛛の巣あるじゃんか。あれって、シンタイやんか。ああいうふうなかんじに、肉体を超えてシンタイを張る術があるんですよ。それには、徹底してリキミを抜く必要がある身体の部位があるんですよ。それを説明しようと今こうしてタッチパネルをペタペタやってんだけど、、タッチパネルマジダルくて言葉が霧散しちゃうんだよね。だもんでオノマトペで説明するね。
スースーヌルっピーングッ ってやるの。絶対あそことあそことあそこに力込めたらあかんのですわ。話変わるけど買いたいバイクが決まった。ダックス125。
37年前。
仕事の同僚に、5つ年上のフィリピン人がいました。名前は『ベビー』。愛称ではなく本名です。子だくさんの家で9人目くらいに産まれ、親がもう名前を考えるのが面倒くさくなり、見た目が赤ちゃんぽかったから、てゆうか赤ちゃんなんだから赤ちゃんぽくて当たり前なんだけど、とにかくベビーと命名されたベビーは、私と出会った頃にはもう全然ベビーじゃないんだけどベビーでした。
日本語を話せないけども、ディスコ通いをする私に『イシイ、キープマネー!キープマネー!』と、大人の生き方を教えてくれるベビー。彼の給料は全部大家族のための生活費だったのだ。
あれからだいぶん長い月日が経ちましたが、ベビーは元気にしてるのかな。
ベビーっていってももう還暦ジャン。
34年も前の話になるね。
新聞の『ナタリー』って文字を見てたら思い出した
同い年で、南米出身の、ナタリーっていう女と知り合いでした。ナタリーは日本語はあまり上手く喋れないので、石井クンと私を呼ぶときの発音が、『イチンキ』でした。でも、『バカヤロウ』という言葉だけは上手かった。『ロ』の発音時のベロ巻きのチンピラ具合が絶妙でした。
ナタリーは空手をやっていた。蹴りも突きも上手かった。私のナンチャッテ太極拳を見て『イチンキ、インチキ!』と馬鹿にした。そしてたびたび超つたない日本語で、イチンキ、アンタはアタシをオカズに毎晩こいてるんだろう、ナタリ〜、ドコイッタ〜ってさ。などと私をいじくってました。全くもって1度もオカズにしたことなどありませんでしたが。
そしてやがて。私の仕事の都合によって、別れのときがやってきました。ナタリーは故郷の住所と電話番号を、読み方の解らないアルファベット文字で書いたメモをくれた。
連絡なんてしなかった。
クソガキだった君と私ももうだいぶん歳を重ねましたね。
元気にしてんのかな。
ナタリー、どこいった。。
体には、ツボってものがあるじゃん。指圧マッサージなどで、そこら辺を押し揉みするのは、まあそれはそれでいいのだけど、そのようなことは、ツボに対して、かなり雑な扱いの技である。
ツボは、ホントは、リキミを抜く場所である。 目に見えないほどの細さの針と糸を、そこを開けてそこから通すのです。そしてアヤトリの如くにネットワークをシンタイに張り巡らすのである。
♪織り成す布は いつか誰かを
(中島みゆき、糸)
まずこれを最初に記しておきます
スーツアクターとしての自身、とはいえそれはほんとうはボディスーツの中で籠もっているだけの大きさのものではないのです。