二  シンシンしい呼吸

強健術では、本動作のときにフン!と発声しながら腰腹にチカラを込めるというような指南がある。けれども、その発声ですら、わざわざする必要はなくなってくるものです。なぜならば、声は自ずと出てしまうからです。下から上に突き上がるチカラに伴って、思わず出てしまうのです。そうなったら意図的に上から下へ落とし込むような発声は、おこなわれることはありません。『空焚き』っぽい呼吸はもう要らないんである。

真向法の真骨頂

真向法、と、あえて一つのメソッドを取り沙汰しなくってもいい事なのですが、真向法が1番わかりやすく説明しやすいので、取り沙汰します。 
どんだけ脚が開くかとか体が曲がるかっていうことは、最重要問題ではありません。ケイが通っていないなら、ただの軟らかな体でしかないのです。上体のオモミを脚へ通すことが肝要なのです。その結果としてあのポーズになるのである。真向法で上体のオモミの通った脚と、肥田式の踏みつけ運動の脚は、同じである。どちらの運動も、ほんとうは 何もしない のである。曲げもしない開きもしない踏みつけもしないのである。  
何かをしてしまうのは、シセイが取りきれていないからです。シセイの取りきれていないところからの運動は、ぶっちゃけ、すべてガキの御遊戯に過ぎない。 





シン自由時ソーラン

♪ハー ドッコイショ ドッコイショ 



脱力のプロセスは、まず、Gをしっかり感じることです。無意識的にGに抵抗していては、無意識的にリキミが入ってしまいます。  
そこから抗G筋力を鍛えることが一般的な健康常識やトレーニング方法だったりしますけれども、その常識やトレーニングの正体は、『頑張り』である。みんな、頑張り屋さんなんだよな。 
たとえば椅子からの腰の上げ下ろしのとき、脱力エクササイズの過程では、重み をしっかりと感じとることが大切である。が、脱力をしたならば、重み はてんで無くなるのである。それは重みに対する慣れではなく、抗G筋力が付いたからでもない。 
脱力動作には負荷などありゃしない。ドッコイショ、とは本来、苦労ある動作の掛け声とはちがうはずです。 まるで何事もないかのように動作は行われるのです。





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