チカラの土台である肚と腰はボディワークの要であります。が、さて、胸はどうでしょう。

真体功としましては、肚とは鳩尾から下です。胸とはそのすぐ上からです。肋骨部全体を指します。胸の真体功とはどういうことになるかといいますと、もちろん、大胸筋や広背筋を鍛えて膨らますとか、あり得ません。 ドギツイ言い方をさせていただきますなら、筋肉膨らましトレーニングは美容整形と同じです。

では胸式呼吸トレーニングなどはどうでしょう。これはやり方の問題です。「大きく吸う」これを筋トレと同じ文脈で行うならNGです。大きく吸おうとして必ずリキミが混入するからです。アクセルとブレーキを同時にかけていることになるのです。それに、そのように吸った空氣は、全身にキメ細やかには行き渡らないのです。


胸にはハートがある。ハートには、幾重もの感情のブロックがある。これも関わっていますので、胸を開く ということは、そう単純ではないし、肋骨間の多数の細かい筋肉が細やかに連動するというのは、大雑把な筋トレや呼吸トレでは、取りこぼしがありすぎるのである。

そしてハートが持つ恐怖心は、重心を上げるし、中心軸を曲げるし、呼吸を浅くする。これでは肚も正中心もへったくれもありません、すべて台無しです。


「自身全身全肯定」がなければ、胸は開かないです。気持ちの気合いや引寄せシンキングや感情コントロールで肯定するのではありません。少なくとも私はそれで全肯定は出来ません。

ただたった1つのことで、否定が消滅するのである。自身の全肯定とは、正中心と同じく、機械的に生ずる自然現象なのだ。

つづく