良く作られた履き心地の良い靴を履いていて、よく思うことがある。
どこまで良く出来た靴でも土の上を裸足で歩く気持ち良さは味わえない、と。

白いキャンバスに黒く、自分の描きたい絵を描くとします。描きたいモノは黒く描いた、背景は無し、ハイ出来上がり、満足満足。という単純な描き様もあれば、トリックアートのように、白い部分と黒い部分では違うものが描いてあるように見える絵を描きたい人もいるでしょう。あるいは水墨画のように、背景(空間)を表すためにモノを描く人もいるでしょう。


「自分はもっとしなければならない、でなければならない」という行為の果てに、結局何処にもたどり着けない事があります。

「自分はまだまだ未熟者だから」と言って、何も始められない人がいます。


未熟と成熟の線引きなんて一体どこにあるというのでしょう。
どんな絵を描かなければいけないかという発想でイイ絵は描けるものでしょうか。

「正しい(とされている)」ことと、「本当」のことは必ずしも同じではないのです。

未熟上等。したいことだけが本当のこと。文句あるか。ないっす。