宇宙飛行士が体験する無重力は、「身体が無重力空間にある」ので、プカ〜と漂うようですが、シンタイコウ士の無重力感覚とは、「身体に無重力空間がある」といっていいかもしれません。身心がフワつくでもなくズシンと重くなるでもなく、 重力にも無重力にも束縛されないというか、そういうチカラは自身の外にではなく裡にあるようになるのである。


空間と肉体。

肉体及び肉体意識が自分であるという感覚はフツーですが、それだけでは重力や無重力にただただ影響を受ける、あるいは抗いつづけなければいけなくなります。肉体ではなく空間のほうに自己の主体が転換するなら、空間という自己が肉体という自分を扱う。

空主体従です。


ここでいう空間とは、「空想」ではありません。「思考が現実化する世界」とか「魔境」とか「天国」というようなものは、ニア空であり、無色透明な空とはちがう質の空間だとおもいます。空想のニア空からは、願望や執着といったようなエネルギーが、肉体をコントロールしますけれども、それは純真根元の空力ではない。



つづく