頚長筋という頭の下から胸椎にかけて走行している深層筋肉があります。解剖学的には頭や首の屈曲動作に関わっている。細かくて正確なことはネット検索で色々出てくるとおもいますが、ここではシンタイコウ学として観ていきます。


私は、この筋肉は、大腰筋とシンメトリーになっているような感じがしています。横隔膜を中央に、上下に対称的にあるような。。


シンタイコウは、深層筋をマッスルトレーニングのように扱うというよりも、センサー能力をみがくことにしています。インナーマッスルを鍛えて体のコリが解消するとか運動能力が上がるとかっていうことが最大目的ではありません。大袈裟にいえばそんなものはオマケに過ぎないのである。

大腰筋は、地球に直立するうえでのセンサー能力が働きますけれども、頚長筋はさらに触角っぽいというか、センサーのセンサーというか、大腰筋と頚長筋はフィードバックし合っているようにかんじます。骨盤底筋群と頭蓋骨下の筋肉群も対応関係にあるようにおもう。

センサー&フィードバック機能を高めるならば、おのずと背骨はしっかりとS字カープを描くようになる。チカラは中心軸に乗る。ぶっちゃけ、首をゆるめれば腰はキマるのである。ハンパねえテキトーさで立ち座るのさ。

深層筋は「心層」筋でもある。心の余計な力は筋肉に巣食う(深層心理は深層筋に、表層心理の過緊張は表層筋に)。逆に、深層筋が十全の働きをするということは即ち無心ということであります。

それはそうと前回「全身全霊」という言葉を使いましたが、この言葉にはイイニュアンスがあっても、「霊」という単体では途端にオドロオドロしくなる。幽霊とか守護霊とかの「人のカタチをしたこの世でないもの」的なイメージになる。ですが、霊力っていうのは、背骨や深層筋に乗る実際的なエネルギーのように私はおもいます。


次回予定
「元真剣」