昔いた職場のスタッフに、静かな店の外から雨粒が何かをトン トン トン トンと叩く音が聴こえてくるとイライラするという人がいました。

また、暗い部屋でロウソクを1本つけるとかいうシチュエーションを想像するだけでキモチワルイといっていた人もいた。その人はヒーリングミュージック的な音楽も大嫌いでした。

その二人は、ワッサワッサギューギューと元気よくテンポよく活発に手を動かすようにマッサージするスタイルが得意でした。交感神経が刺激されて快活な気分になる系の手技です。このテのマッサージを好む客は、血圧が高い人が多かったりする。

そしてそのような話と真逆なパターンの人もいます。そのちがいは、マラソンでランニングハイを求めるのか、それとも瞑想で定に入ることを求めるか、の違いに似ています。


さて肥田式強健術は、ドッチ系の運動だとおもいますか?
「ドッチモ系」です。

さらにいえば、一般の筋トレの場合、ストレッチと筋力強化は別メニューであり、肉(筋トレ)も野菜(ストレッチ)もたらふく食いましょう方式ですが、肥田式強健術はストレッチと筋力強化は同時動作です。まさに玄米か。


今ドキは運動科学で筋ストレッチによる出力のことをナンチャラカンチャラ(ごめんなさい、なんて言うか忘れました)といって、その原理は解明されてきています。しかし、私達は、もともとは、ドッチモ系の運動をしていたのです。理屈抜きで。

小さな子供の無邪気なタックルやパンチをくらうと、思いの外痛いのを経験したことはありますか。

昔、甥っ子が、私が新聞紙を突き破る練習をしているのを見て、ジブンもやりたがった。私はやらせてみた。新聞紙は1枚にして、寸突きでなく普通にストロークのあるパンチで打てば、子供でも破れます。むしろ子供だからこそ破れるのである。しかしその1年後、甥っ子は、「力を込める」ことを覚えてしまった。 腕にメッチャ力を入れて、鼻血が出るほどリキんだあげく殴ったパンチ。新聞紙はそれを嘲笑うかのようにヒラヒラ揺れるだけだった。。


縮こまることを知らなかったあの頃を、おもいだせ。トン トン トン トン。


♪眠れない夜と雨の日には
忘れかけてた アイがよみがえる

(オフコース、眠れぬ夜。私が子供の頃聴いていたのは西城秀樹のやつ)


♪ヤングマン さあ立ち上がれよ ヤングマン 今飛び出そうぜ ヤングマン もう悩むことは な い ん だ か ら

(ヴィレッジピープル、YMCA 私が子供の頃聴いていたのは西城秀樹のやつ。初めて買った歌謡曲のドーナツ盤)