「肥田式強健術の構造」というタイトルで、酒井さんという方が書いた記事を見つけた。読みました。とても興味深かった。私は肥田式以前の茅棒〜川合式〜正中心肥田式に至るまでのヒストリーは、よく知らなかったからです。

まずはやっぱり春充は、筋肉を求めたんだなあ。私も昔からガリガリだったし、そのキモチはわかる。でも、今となっては私は膨らんだ筋肉はべつに要らない。川合式のプロセスには興味は持てたが、その内容をトレースする気にはならない。私は真体功という名の道を歩いておりますので。

春充さんはとにかく迷信を嫌って科学を信仰したからか、丹田とは腹直筋の緊張力だと言い切っていたりしたところはツッコミを入れたくなった。 今の科学をちょっとだけ知る私としては、せめて、「腹横筋」の拡張力だと言ってくれとおもったりもしたが、まあ、それも丹田ではないし、なんであれ、とにかく、春充さんの道程や解説に、間違いはあったとしても間違いなくすごい実践者であったし、だいいち、

ウソの匂いが無い。ウソが無いもんだからどんどん正中心に向かっていったみたいな、そんなプロセスに感じました(しかしながら僅かについたウソのようなものがのちに正中心悟得のカギとなったみたいで、実に人の道の妙なることをもまたかんじました)。メソッドには結局ヒトがでる。ヒトの道のあとにメソッドが残るんだ。メソッドとはワダチみたいなもんだ。


そして、正中心を悟得してからまもなく、奇しくも、一般向けに強健術指導していた道場が火事だかなんだかで消失したというエピソードは、これまたとても意味深だった。