ウ〜ム、大丈夫。
(野口晴哉)
ずっと『下体』が苦手であんまりやってきませんでしたが、シンタイコウという『回り道』のおかげで、その高度な動作の片鱗に触れられるようになってきた。
肥田式強健術は高級で、たとえるなら銀座の鮨といえるかもしれないが、全く真逆の比喩もまた当てはまるとおもう。いわば『ただの梅干し』である。
ただの梅干しってのは、わけのわからない添加物が添加添加また添加された安い梅干しのことではない。梅と塩だけでつくった酸っぱい酸っぱい梅干しである( ̄* ̄)。
またたとえば、パリッとした高級な衣服って、常に着ていたいとは思わないでしょう。何か特別な格好いいことを特別な気分ですることがボデーワークなのではない。
またたとえば、一流アスリートが行う練習は、一般人に必要なものではないし、またたとえば、『サラブレッド=馬の最良の進化形』なわけではないのです。
またたとえば、逆に、
ただの梅干し=平凡と思ったら大間違いである。『フツーが一番』という格言も、シセイ次第でその意味は全然ちがってくるのです。
胸の前で腕を組んで考え込む『ウ〜ム』と、肚にイキを落っことす『ウ〜ム』が、全くちがうもののように。