俺の今今今世 四 ラストダンスは私に(ショーケンver.)

アナタの 好きなコンサートに行ってらっしゃい

優しい 微笑みもその御方に おあげなさい

けれども アタシがココにいることだけ

どうぞ わすれないで




あの頃のこの話を誰かにすると、静かにドン引きされるか、そうでなければ大抵こんなような事を言われたものだ「訳のわかんねぇこと言っていつまでフラフラしてんだ」「何歳になって電波系やってんだ」。

もっともである。 が、そうゆう意見を放つ人もまた、夢中の夢の中で生活しているだけなのである。その固定したストーリーの夢を破綻させるようなことは、否定する必要があるのです。


さて、カワタレ刻を迎えはじめた三輪山は、結局私に御告げなんぞもしてくれることもなく、私は私で帰りのバスのことなんぞを考え、結界を出るべく歩を進めました。

大神神社の参道をゆっくりと歩く。私は何か間違っとったかの。もう、何もねえや。帰ったって何もねえ。俺は一体何を探していたんかの。。

そしてそっと、立ち止まって、振り返って、山を仰ぎました。サヨウナラをしようと。
すると…

つづく



ロックンロールは ※★◎みたいに 心を酔わせるわ

だけど 御願いね ハートだけは捕られないで

いつでも アタシがココにいることだけ

どうぞ わすれないで








俺の今今今世 3 喝采

出雲のようにマクがあき

コイの歌うたうワタシに

届いた手神に




あれは14年前。

求め導かれ辿り着いたのは、奈良の三輪山でした。「ここに何かある」 そう感じて散策やら参拝やらをしました。何はともあれ、非常に非常にキモチのよい山であった。なぜかほとんどまったく1日中、他の参拝客や観光客とすれ違った記憶はない。真夏の平日、だったとおもう。

非常に非常にキモチよかったが、私には要求があった。何かがある。それを知りたい。知ってやる。教えてください。(いつものところ)とやらを探す旅がはじまって、出雲にも行きました。でもなぜかここに来ました。なんでや。来てからずっとキモチいい、ヨダレが沢山出る。セミの声がずっと聴こえてる。水の流れが聴こえてる。キモチいい。

でも私は他の何かを要求している。なにかもっと神秘的な出来事を期待したりしている。普段は神社へ行っても正式な参拝などしなかったのに、そのときばかりはやってみたり、御賽銭を多目に納めたり(笑)、とにかく段々焦りはじめたのだった。

日が傾いてきた。 このままでは(ああなんだかキモチいい山でした)という感想で終了である。東京に帰れば連続してきた日常がまた始まる。それは「連続してきた日常」であって「いつものところ」ではないことだけはわかっている。

いやや。

ワシは回答を見つけに来たんじゃ。このキモチよさだってココを離れればなくなるじゃないか。ワシは旅行に来たんじゃない、観光に来たあげく光を持って帰りたいんじゃ!くそ、もう疲れた。いや、あんまし疲れてない…キモチがいい。

黄昏時が音をたてずにやってきた。


つづく





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