爽やかな秋晴れ。七五三。神社は賑やかでした。着物の子、洋装の子、様々。親も子もハレの日をはしゃいでいました。

が。

一人、違う女の子がいた。私はそういうの、見逃さない。あからさまに泣いていたとかつまらなそうだったとかいうのではない。しかし表情は子供らしい無邪気な内面を表してはいない。大人の顔色を伺い、自身の感情は抑えている。哀しみを抑えている。
しかしまだ子供、そして私は整体師。身体の何気ない動作が全く感情を隠せていない。

全く、自分を、世界を、祝福していない。キレイなのはオベベだけ。

あの子が普段どんな生活どんな環境どんな親子関係なのか、具体的なことは知らんが、経済的な問題は無いでしょう、虐待を受けてもいないでしょう。一般的にいう「いい教育」を受けているかもしれません。すでに知性的な雰囲気は醸している。

しかし、全く、そこに祝福はありませんでした。
身体が発するあのメッセージだけは、周りの人間が完全に抑圧することはできない。どうかその身体の声を見失わず、祝福はいつだって受けとれるのだと、知るときがくるのを願わずにはおれん。