「臍下丹田に氣を込める」といったような従来よく言われてきた文言は、私にとって適切な表現ではありませんでした。



肚→不動の心身というイメージからの誤解もあります。「ぶれない」と「固い」は違います。骨盤を固めてしまっては全く逆のことになってしまいます。「ぶれない」と「ぶらさない」は違います。

骨盤は箱というよりは袋であり、何かの受け皿でもなく、根です。根は幹や枝よりも柔らかくキメ細かくある。
そして固い幹にもスジ目には隙があるつまり空間がある。そして真ん中から膨張している。

柔らかさというのは、つきつめれば無です。結構柔らかいとかかなり柔らかいとかという相対的な柔らかさはスポーツ的な柔らかさです。肝心なのは、関節可動域などといったアウターの現れ以前に、中がどれだけ空いているかです。拡張するチカラがどれだけ妨げられていないかです。

「ぶれない」とは全生命からぶれないということです。テメエのキモチをぶらさないために肚をつくるとかいう話ではありません。