最近いつからか、流鏑馬(やぶさめ)の基本稽古にあるキシャ体操というやつにソックリな運動を、してます。

ほんとの流鏑馬の人達の動作を見たところでは、やや前傾の四股ふみのような姿勢でしたが、乗馬が前提であることと関係あるのだろうか?? しらんけど、私は肥田式仕込みの姿勢が基本なので、上体は真っ直ぐ、腰は新体道並みにガッツリ落とします。

このような運動は、体幹力のない人は全然できないといいます。しかし小笠原流流鏑馬の人達は50回位は反復稽古するらしいです。

だが、あの稽古を、『我慢筋力』をつけて何百回できるようになろうが、シンタイコウ的には無価値どころか有害である。
百年に一人の天才と言われているらしい、次期宗家の方の動作は、格別にブレが無かった。おそらくあの人だけは我慢筋力で動作をしていない。
おそらく、あの人だけは当てずっぽうには矢を放ってはいないのだろう。

私は50回もやってはいない。たとえば十数回やって『これ以上やったら我慢体操になる』というところで止める。
筋トレや、根性スポーツトレーニングなら、そこからが本番なのだとおもいます。だがシンタイコウは逆です。
正中心あたりの腰は、微妙に微妙に可動して、その動作が可能になる。我慢体操は、その微妙さをなくす運動になる。だから絶対にやらない。
だけどたぶん、この運動を地味に継続したら、気がつけば何十回でもできるようになるとおもいます。それは我慢力がつくからではなく、微妙可動力が発達するからである。
真向法が柔軟体操ではないこととよく似た原理なのです。



肥田式強健術は、パッケージングがすごい。つまり1つの動作の凝縮度がすごい。だから反復動作を不要にさせる。その反面、フツウにボンクラな私達は、その凝縮運動をその通りになんて出来やしない。
だが、いくらか分解させれば、わかりやすくなることがある。