袴を履いていてその肉体を直に観察することはできないけれど、写真で見る植芝盛平の姿は、とても垂直な感じがする。それはバレエダンサーのようにフィジカルをよく躾した様子でもない。重心、意識、存在の仕方が違うようにみえる。

そもそもその垂直に立てたフィジカルそのもので相手と対峙しているようにもおもえない。彼は空間から自身と相手の二つ(もしくはもっと多数)の身体を操っている。

で、次回
『ウニヒピリと、出雲と、シト。(とコロナウィルス)』

につづく