何年か前の夏。陽が西に傾いて、いくらか暑さが和らいだころから、暮れて、星がひとつ、またひとつと輝きはじめ、やがてすっかり満天の夜空になるまで、海岸のひとつ処でただただジーっと、座り込んでたことがありました。  

エンドオブエヴァのエンドロールを覚えている人はいますか?バックで渚に佇む渚カオルの映像を。 
G線上のアリアが流れる中、ずっと同じ映像のままですが、ゆっくり、ゆっくりと陽が暮れていて、ほんとうに美しいフィナーレでしたね。まるであんな感じに、あの日あのとき、ワタシは渚にいてたのです。  
時というものは、デジタル時計や、クォーツ式時計の秒針のように、カチカチと刻まれているわけではまったく在りません。呼吸をするように流れているのです。 
肥田式強健術は、呼吸停止何秒でどーのこーのと動作が説明されていたりしますけれども、私は吸気と呼気の合間に、イチニッサンなどとカウントしながら強健術をやった事など、ほぼ無い。