今日は休みを取り、お寺に行って参りました。気持ち的にもそろそろ良い頃合いであった。ほんのひと時でも、定期的に世俗から離れてみることが私にとっては非常に大切なのです。御仏を前にして、人間はちっぽけなものであります。

三十歳になり、気持ちを新たにしている今日この頃です。

老いていくのは切ないことではありますが、しかしながら年を重ねてみなければ分からない心の痛みや喜びもあり、それを思えば年を取ることを一概に嫌うのも何だか違うような気がしています。まあ、そう言いながらも若かれし頃に撮りまくっていた己の写真を眺めては、つい溜息を漏らしてしまうのですが・・・。

幼少、十代、二十代と、それぞれで様々な出来事に遭遇し、人に出会い、それなりに様々なことを学んできたつもりではいるんですけれども、何をいちばん学んだような気がするかって、日常を心安らかに、平穏に過ごすことが如何に難しいのかということです。

日々、感謝はしている。愛する人たちの存在はさることながら、この時代、この国に生まれたことも有り難いと思っているのです。

ご飯をお腹いっぱいに食べることが出来ますし、好きな本を読んで学ぶことも出来ます。人道に外れない限りで思想だって自由ですし、仕事が終われば家に帰ることも出来るのですから。人間らしい営みが出来ているのだから、だから文句は無い。

ただ、それでもストレスというものは無意識に溜まっていくものです。家計、仕事、人間など、ほかにも心を煩わせるものは多くある。反面、心を安らかにしてくれるものなど、どの程度あるものか。

このとおり息苦しくなればお寺に駆け込む有り様。こうしてお寺に駆け込んで済んでいるうちは良いとして、それでもどうにもならなくなったら、また沖縄に行くしかないと思っている。

天気に晴れ、曇り、雨があるように、心も一定ではありませんものね。それを自分なりに理解できるようになってからは、心の浮き沈みとも上手く付き合えるようにはなりましたけれども・・・。

どのような三十代になることやら先は知れませんが、これまでが人としての基礎固めの時間であったとしたならば、その中で学んできたことを土台に、これからを一層深みのあるものにしていきたいと思っています。

嫌でも自分の人生は自分にしか生きることが出来ないのですから。