母親が乳がんを患いました。

以前からシコリがあることには気づいていたらしいのですが、恐くてなかなか病院に足が運ばなかったとのこと。しかし先月、小林麻央さんが亡くなられたことと、また最近では芸能界にも乳がんを患う人が異様に多かったことから、意を決してようやく検査を受けに行ったそうなのです。

触診とエコーの検査から、シコリの大きさは約2センチくらいだそう。細胞検査の結果、悪性度が高めとのことでした。つまり、その場に留まっているタイプのものではなくて、転移性を持つ、恐らくは進行タイプのものであるということになります。

先月28日に更に詳しい検査を受けに行きまして、現在は病院からの連絡を待っているところです。

母親から病気の告白を受けた時は、やはり頭の中が真っ白になりました。本当に真っ白になるものなんですね。受け入れられなくて。

それから数日は食欲不振。お腹が空いて胃は痛むんだけれども食べられないのです。そういうわけで体にも力が入らないから時間さえあれば横になっていました。

そんなときでした。放送番組で、同じく乳がんを患い乳房の切除手術を受けていた歌手の麻倉未稀さんが、「泣いていても仕方がないから」的な内容のことを言ったんですよ。その言葉に勇気を貰いまして・・・。

そう、泣いていても仕方がない。目の前には大きな山がはっきりと見えているのです。私はその時ようやく現実を受け入れることができたのでした。

それからというもの、まずはこの自身の食欲だけでも元に戻さないと闘えるものも闘えないと思い、何か食べられそうなものから食べていくようにしました。真っ先に浮かんだのは、なぜかコンソメスープ。

私は和食が好きで、普段の作る料理は醤油、味噌、塩がベースです。しかし、どうしてかそれらが食べられなくなり、逆にほどんど食べることがなかったコンソメ味を欲しました。

具材は変えて、それを3日くらい。コンソメスープありきで白飯が食べられるようになり、ちょっとした炒めものが食べられるようになって、今はだいぶ食欲も落ち着いて気力も体力も調子を戻しつつあるところです。

当初はネットでも色々と調べたりしていたんですけれども、ネットの情報って見れば見るだけ心が複雑になっていくことを知りました。かえってネガティブになり士気が下がるのです。自分も見るのを止めようと思いましたし、母親にも見るなと言いました。

それより漢方だとか食事療法だとかのプラスになる情報を得ていった方が良いと思い、今はそれらを調べたりしているところです。

実は、R氏の母親も2年ほど前から肺がんを患って闘病生活を送っています。さすがソウルメイトだなあと思いました。お互い、まさかこのような未来が待っているとは思いもしなかった。

今の私には、この如何ともし難い複雑な心境を理解してくれる彼女の存在があって、まだ気持ちが救われているところがあるのですが、ではこの2年間、彼女はどんな思いで過ごしてきたのかと。

この2年間、彼女は母親のことをあまり話そうとはしませんでした。私からも触れなかった。というより触れてはいけないような気がしていました。今思えば正解だったなあって。

自らも同じ状況に立たされてみて分かったのです、他人には触れて欲しくない。ほっといてくれという感じになりますね、私は。

R氏とは性格が似ているところもありますので、きっと彼女もそんな感じだったのかも知れません。