「ろうやぼう・麒麟の才子風雲起こす」を観て、心理的に影響を受けていたこの頃。中国の時代劇ドラマでは「宮廷の諍い女」が未だもってダントツで好きですが、それを揺るがした感じです。

どちらも中国では空前の大ヒットを記録し、「神劇」と呼ばれたドラマだそう。評価が良いから観たのではなくて、観たあとで評価を知ったら実に納得がいく作品でした。

アジアに限らずですが、やはり時代ものは感慨深くて面白いです。古今東西、人間の本質は変わらない。



R氏の母親が亡くなりまして、日を経てから、改めてお線香をあげてきました。肺がんに因る闘病の末のことでした。

母親には生前何度かお会いしたことがあって、私がフーチャンプルーが好物であることを知って作ってくれたこともありました。

私は、R氏に出逢っていなければ今の自分は存在しないと思っています。彼女との出逢いは、自分を受け入れるに足る出来事のキッカケでした。だから、彼女の母親には特別な敬意を持っていたのです。

仏間を後にしてリビングにお邪魔をすると、父親が沖縄そばを作ってご馳走してくれました。いつも残波の海辺を駆け回って遊んでいたことなど、幼い頃のR氏の思い出話を聞かせてくれました。

壁には金城町の石畳道から街を見下ろしている風景の写真が掛けられていて、どこか目に馴染むものがあるなあと思ったら、自分が撮った写真であることに気がつきました。むかしR氏の誕生日に、額に収めて渡したものであった。

それを見ていたら、いっそう複雑な気分になって。

今のR氏に、自分がしてあげられることは無いのです。悲しみも、苦しみも、その本人にしか分かり得ないことだから。強いて一つだけ出来ることがあるとするならば、これからも変わらず自分の親を大事にしていくことだろうか。

来週、母親の定期検査があります。かくゆう私にもまた、抱える不安があるのです。