旅行ロスから、晴れて調子を戻したところです。

海外は初めてということもあってか立ち直るのに思いのほか時間がかかりました。甚だしいと、自宅を前にして「ここは私の家か?」と確認をする時さえあったほど。

現地で写真や動画をたくさん撮っていたので、それを繰り返し見たり、ガイドのオルさんとツーショットで撮った写真をひたすら見たり、東南アジアらしい音楽を聴いたりして気を紛らわしながら、何とかやり過ごしていました。

アンコール・ワットを背景にオルさんと一緒に撮った写真に写っていた背景の人たち(知らない人)をアプリの消しゴムで消したりとかして、私たちだけ、みたいな感じにして人知れずうっとりしていたという惨劇。

ほんと、お金かけて行った甲斐があったわ・・・なんつって(笑)

気持ちの切り替えがなかなか出来ず、パッとしない中で近所のコインランドリーで乾燥上がりの洗濯物を畳んでいたときのことでした。店内でラジオが流れていたのですが、それがリスナーから寄せられたお悩み相談にMCが答えるというコーナーだったんです。

これまたどういう偶然なのか、前置きはともかくとして「気持ちの切り替えが出来なくて困っています。どうしたら良いでしょうか?」という内容のお悩み相談だったんですね。それに対してMCが「僕はべつに無理に切り替える必要もないと思うんですよ。つらい気持ちも受け入れて自分らしく過ごせばいい」的なことを言ったんです。

その言葉がすごく、すご〜く私の心にも響きまして、そうだ無理に切り替える努力をする必要も無いんだよなあって、ありのままを受け入れようって、ちょっと気持ちが楽になりましたね。

そういえば、旅行中にメンバーの人から「世界が広がったでしょ?」と尋ねられた場面があったことを思い出しました。その時は、うまく返すことが出来なかったんですけどね・・・。

あとに自分なりに考えてみたときに、世界が広がったかどうかはよく分からないんだけど、帰国してからというもの、会社という組織に縛られて、日々時間に追われて、忙しさに疲れ切っている自分と旦那を客観的に見たときに、なんだか不思議だなあと思うようになったんです。

ああ、日本人って何だか忙しい人種なんだなあ・・・って

それが嫌だとか、もの申したいとか、そういうのではなくて単に不思議だなあって思うだけ。

日本でもチラホラと、まだ若いのに思い切って脱サラしちゃう人たちもいるじゃないですか。自ら自給自足の生活に踏み込む人だったり、最近では中国で言うところの寝そべり族みたいな、欲を捨てる代わりに税金を搾取されないよう自ら所得制限を実施し、労働時間を減らして自由時間を増やそうとする人たちも何だか増えてきましたよね。

自分にはもちろんそんな勇気はないし、無職時代のトラウマもあって会社という組織からは離れられない性質だとは思うのですが、そんな中でもね、生き方って一つだけじゃないのかも知れないと、素直にそう思えるようになった気がするんです。

つまり、これが「世界が広がった」ということなのでしょうか。




自給自足といえば、ユーチューブでたまたま見かけた、同じ県内にお住まいらしい自給自足で暮らしているとある一家の動画を見ました。4才?5才?くらいのお子さんもいる夫婦の・・・。

トイレットペーパーの代わりに葉っぱを使用していることと、自作のトイレ?とやらに衝撃を受けました。

コメント欄にはやっぱり賛否両論の声があって、中でも印象的だったのが「自給自足は親のエゴ」「子供が成人したあとに夫婦ふたりでやればいい」という内容のものでした。

私も正直・・・子供が可哀想だなあって思っちゃうほうだ(苦)

今はまだお子さん小さくて、深いところまで考えないから良いけれども、成長するにつれて周りとの調和とか、色々と悩むようになるんじゃないかな?って思っちゃうね・・・。いくら田舎だからって周囲との生活環境に差があり過ぎるし、時代錯誤が度を超えているというか。

世の中、自給自足をせざるを得ない国だったり、そういう状況に追い込まれたり、そういった人たちもいるじゃないですか。あえて自ら自給自足にこだわる人たちってやっぱりエゴとしか思えないし、そういう暮らしをせざるを得ない人たちにかえって失礼じゃないか?って思ってしまう私は捻くれているのかも知れない。

結局のところ便利の恩恵を散々と享受したうえでのエゴが生まれてくるわけでしょ。そこからして上から目線にしか感じないというか(汗)

この一家のご主人が、若い頃から環境問題に悩んでいたとか、先人たちの生きざまを忘れたくないとか、便利に甘えて生きていても良いのだろうかなど云々、一見立派なことを言っていたんだけど、なんでも便利に発展させたのは苦労を重ねた先人たちだったんだから。

こういう極端すぎる思想ってある意味では怖いんですよね。ポル・ポトが掲げた原子共産主義がまさにそうだったように。なんでも爪痕のほうが怖かったりしてさ・・・。

夫婦ふたりで自己満足でやる分には素晴らしいことなのかも知れないけど、子供がいるなら日本ではやらない方が良いんじゃない?って思ってしまう。