youthful days

樹海の糸

恋人が鬱病のため現在休職中であることは以前の記事でも既に書いておりましたが、このたび「結婚はまだ考えられない」と言われてしまい、いよいよ心が折れそうになっていた私です。

恋人と出会ってかれこれ6年くらい経つんですけれども、仕事の多忙を理由に結婚を先延ばしにされ続け、多忙を理由に鬱病を患われ、今度はその鬱病を理由にまたも結婚を先延ばしにされてしまったというわけだ。

何だかもう、私も疲れてしまいましてね・・・。この6年のあいだ、我慢に我慢を重ねてけっこう頑張ってきたんですよ。それも全て無駄だったんだなあと思ったら、ただただ虚しくなってしまって。

結婚がゴールではないことなんて分かっているし、結果よりも過程を大切にしたい思いだって無いわけではありません。だけど、人はある程度の展望があってこそ前向きに頑張ろうという気持ちにもなれると思うんですよね。何も見えてこないのに走り続けるというのは、なかなか厳しいものがあるのです。

いっそ彼から離れた方が良いのか、変わらず寄り添っていくべきなのか、もう自分でもどうしたら良いのか分からなくなっていたのでした。

そんな頃に出会いましたのが、写真という共通の趣味を持つ職場の男性社員です。ここでは彼のことを、仮に「カメラさん」と呼ぶことにしましょう。

カメラさんは、もう成人した子供もいる既婚者です。体の大きな、それでもっておおらかで、なぜかいつも笑顔の男気の溢れる人で、実を言いますと、彼のことが好きだった時期があったんですよね。それもだいぶ長期的に。

とにかく包容力がありそうだったもので、「彼に抱きしめられたらどんな感じなんだろう?」って、彼に恋をしていた頃はいつも抱きしめられている自分を想像しては、ひとり顔を赤くしていたものでした。

あとに、お嫁さん思いで家庭を大切にする人だという話を人伝いに聞いて、それで恋心は自然と潰えていったんだけれども、ほかの男性社員たちが次々と社内でスキャンダルを起こしていく中、「彼は違う」という信望心にも似た憧れだけはずっと残り続けていた人でした。

カメラさん自身にも鬱病で家にひきこもっている弟がいるらしく、彼にとっても他人事ではないだけに、カメラの技術はさることながら恋人についても色々と相談にのってもらっています。

彼に・・・

そう、彼に抱きしめられたときは全身の力が一気に抜けていくようでした。抗うことなんて私には出来なくて、このまま死ぬならそれでも良いやと思いました。

今は、精神的にもだいぶ安定しています。
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プロフィール
ギルドさんのプロフィール
性 別 女性
年 齢 36
地 域 青森県
系 統 普通系