現在、笹幸恵著の「沖縄戦・二十四歳の大隊長」と、そしてもう一冊、こちらは遺骨収集活動のメンバーから借りているもので、吉村昭著の「殉国・陸軍二等兵比嘉真一」の二冊を同時進行で読んでいるところです。

前者は山形歩兵第32連隊第一大隊長を務めていた伊東孝一さんの半生について書かれているもので、後者は遺骨収集活動でお世話になりました国吉勇さんの兄である、国吉真一さんの鉄血勤皇隊として動員された当時の実体験を元に書かれているものです。

両者はともに、大勢の仲間が死んでいく中で自分は生き残ってしまったんですよね。現代では決して理解し得ないであろう生き残ることへの苦悩と葛藤とが色濃く書かれています。死ぬも地獄、生き残ることはそれ以上に恥であった戦場の男たちの複雑な思い。

「沖縄戦・二十四歳の大隊長」は、特にゆっくりと、じっくりと読んでいます。できれば読み終わる日が来ないで欲しいとさえ願うほどです。

まさか沖縄戦が、後にこうして自分の人生そのものに深く関わることになるとは、そのはじめ想像もしていませんでした。