★奇想天外倶楽部☆

話題:言葉遊び

「この世は“陰と陽”で成り立っている」

そんな思想のせいなのかは判りませんが、或る言葉や表現には“それと対になる言葉や表現”が存在する場合が多いように思います。

それらは俗に対義語や反対語と云われるものですが、それだけではなく、本来は同類でありながらも、そのイメージや性質から対称的に比較されがちなものもあります。例えば「猪木に対する馬場」など。

そして、対義語の多くは“上”を“下”に置き換えるなど直接言葉をひっくり返したり、比較される言葉を単純に入れ替えて意味を成立させるケースが多いのですが…

中には、単純に言葉を逆にしただけでは通用しない表現も存在するのです。

私も以前『名作文学の冒頭と末尾について』なる記事を書いた際に、危うく“冒頭”の対義語を“冒尾”と書いてしまいそうになり、冷や汗をかいた事がありました。

【頭】に対して単純に【尾】を持って来るだけでは駄目だったのです。


そこで今回は、“冒頭”に対する“冒尾”が存在しないように、“アレ”はあるけど“コレ”はない、そういった感じの言葉や表現を、例によって馬鹿馬鹿しいテイストでお届けしたいと思います…。

“太陽と月”プレゼンツ！

『アレはあるけどコレはない!!』

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美容室や床屋で…

『刈り上げはあるけど刈り下げはない』

頭の天辺が最も短く、襟足に近づくにつれ毛足がだんだん長くなってゆくカット方法。

床屋に行く度に、“あ、刈り下げで♪”とチャレンジしたくなりますが…恥ずかし過ぎて無理です。

イメージ的には、【ムッシュかまやつ】氏が近い感じかも知れません。


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忘年会の席などで…


『鍋奉行は居るが、鍋落ち武者は居ない！』


居酒屋の座敷で鍋を囲んでいると、突如として隣の部屋から“鍋奉行争い”に敗れた男（女）が、平家の落ち武者のようなボロボロの服装で飛び込んで来る。

…そんなシーンは見た事がありません。


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真冬の寝室…


『電気毛布はあるけど、ガス毛布はない！』


臭そう。危なそう。
夢見が悪くなりそう。

３つの“そう”で、恐らく今後もあり得ないでしょう。


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テレビ番組で…


『生放送はあるけど、焼き放送も煮込み放送も蒸し放送もない！』


まあ、普通に【録画放送】と云えば済む話なのですが…せっかくの“生”という強い言葉が活かされていないのが少し寂しい気がします。

本当は全然寂しくないですけど。


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話題:ちょっｗおまｗ

ある晩の事…

私がテレビで草刈正雄を見ていると、電話が鳴った。

「もしもし…」
「もしもし…」

聞き覚えのない声…どうやら、電話の相手は見ず知らずの女性であるようだった

「えーと、どちら様ですか」

すると、女性は随分とくたびれた声で答えたのだった。

「…いえ、名乗る程の者ではありません」

うむ。なかなか謙虚な方のようだ。

しかし、私はテレビを見たかったので、よく判らない電話に長々と付き合っている暇はない。

「すいません。今ちょうどテレビで草刈正雄やってるんですがねぇ……」
私は、やんわりと電話を切ろうとしたのだが…

「ちょ、ちょっと、後生ですから、御待ちになっておくんなまし」

女性が哀れを誘う声で懇願してきたので、もう少し付き合ってあげる事にした。

「仕方ありませんね…でも、国広富之か若林豪が始まったら電話切りますよ」

一応、念を押す。

「あ、有難うございます…私も早く、要件を済ませて成田三樹夫を見たいです」

「で、ご要件は何でしょうか」

さっさと用を済まそうと話を進める私に、女性は静かに語り始めた…

「実は私…生活に疲れた哀れな女なのでござんす」

「ほぅ、それで」

「夫は出会うより十年も前に蚊に刺されて亡くなっていて…残された私は十人の幼い子供を抱え、必死で生きているのでありんす』

テレビでは草刈正雄が終わり、蟹江敬三が始まっていた。

「なるへそ。あなたの苦しい状況は良く判りました。で、私にどうしろと」

私は話を詰めていった。すると女性は…

「お金ください」

直入すぎるほど単刀直入に、そう言ってのけたのだった。

「頑張って働けばいいじゃないですか？新聞配達とか」

「もうやってます！新聞配達！…朝は朝刊を配り、夕方には夕刊を配る。それでも足りないので、夜は夜刊、深夜には深夜刊を、昼も昼刊配ってるぐらいです！」

そこまで働いているのならば、これ以上働け、とは言えまい。だが、私とて決して金持ちでは無い。

そんな感じで、しばし困っていると、電話口から赤ん坊の泣き声が聞こえてきた。

「お聞きになっているように…子供の中には、まだ乳飲み子が三人もいるのです！何とか助けておくんしゃい」


あれ、変だぞ？

確か…“夫は出会う前に亡くなっていた”みたいな事を言っていたような…。

すると女性も、私の疑念を察したのか…

「まあ…その辺は、ほら、アレですから…」

と言った。

「なるほど、“アレ”ですかあ」

「ええ、まさしく“アレ”なんですの」

女性の後ろでは、相変わらず赤ん坊の泣く声が、まるで録音テープの様に規則正しく、同じ泣き方を繰り返していた。

その時、女性が深く息を吸い込む音が電話を通して聞こえた。

それはまるで

（さあ、ここからがクライマックスだ!!）

そんな“強い決意”を感じさせるものだった。

と、突如、女性は涙声になった。

「もう、この、いたいけな5人の赤ん坊に飲ませるミルク代も無いのです!!」

　

話題:ブログ記念日＊ﾟ

エムブロにおける【ブログ開設ほぼ一周年】を明日迎えるにあたり、吾が輩の元に一通の手紙が届いたのである。

『拝啓……（中略）……敬具』

なるほど。

思えば、エムブロに移籍して以来、まともに自己紹介をしていなかった…。

うむ、これを機会に“吾が輩”と云う人間を詳しく知って貰うのも良いだろう。

吾が輩は、その手紙＝公開質問状に書かれている《３３の質問》を真正面から正々堂々と受けて立つ事にした。

“いつなんどき誰の挑戦でも受けてやる！”

心の中の猪木が叫ぶ。

“気合いだ！気合いだ！気合いだ！気合いだ！気合いだ――!!”

心の中のアニマル浜口も叫ぶ。

“お父さん…恥ずかしいからやめて”

心の中の浜口京子が呟いくと…

カ――ン♪

ゴングが鳴り、吾が輩と質問状の熱い闘いが始まったのである。

果たして吾が輩は、謎の質問者からの問いかけを全て受け止め、勝利する事が出来るだろうか？



━公開質問状━


質問１『まず最初に、貴方の名前を教えて下さい』

解答：人の名前を尋ねる時は、先ず自分が先に名乗るのが筋だろう。


質問１追加『私の名前は、福山“チェッカーズの”マサハルです。さあ、貴方の名前を言って下さい』

解答：山本“ボーイ”譲二だ。


質問２『年齢は？』

解答：地球より若い事は間違いない。


質問３『身長は？』

解答：ポッキーよりは高くエッフェル塔よりは低い。

ポッキー＜吾が輩＜エッフェル塔

つまりは、そのような感じである。


質問４『血液型を教えて下さい』

解答：血液は一定の日数で入れ替わるので、そういう意味では常に“最新型”と云える。


質問５『好きな場所は？』

解答：冬…陽が当たる場所。夏…陽が当たらない場所。当然だ。


質問６『もし、世界が明日滅びるとしたら何をする？』

解答：取り敢えず、風呂に入り‥まずは気を落ち着かせる。焦りは禁物と云うからな。


質問７『好きな女性のタイプを幾つか教えて下さい』

解答：�@騒音オバサンでない。�A口避け女でない。�B砂かけ婆ぁでない。�Cトイレの花子さんでない。�D白雪姫に毒リンゴを渡さない。

まあ、そんな感じの女性か。


質問８『尊敬する人は誰ですか？』解答：類人猿からホモ・サピエンスに進化した最初の人。そのパイオニア精神は尊敬に値すると思う。


質問９『キングギドラの３つの首の中で、どの首が一番好き？』

解答：真ん中の首。


質問10『（質問９の解答に対して）理由は何ですか？』

解答：左右の首が邪魔で横が見づらいし、振り向くのも一苦労なのに、文句を言わずに頑張っているから。


質問11『プロ野球の歴代助っ人外国人の中で“79番目に凄い”と思う選手の名前を挙げよ』

解答：元・南海ホークスのバナザード選手。


質問12『イワシの塩漬けが好きな猪木は？』

解答：アンチョビの猪木。……と云うか、これ“質問”ではなく“なぞなぞ”では？


質問13『スミマセン。なぞなぞでした』

解答：いえいえ、どう致しまして。


質問14『ついでに、もう一つ宜しいでしょうか？』

解答：はい、何でしょう。


質問15『けっこう昔に居た“三〜瓶〜です♪”ってやる芸人の名前…あ、三瓶だ！…スミマセン、なんかボケてました』

解答：大丈夫ですか？


質問16『いやあ、それが…最近ちょっと物忘れが酷くて(泣)』

解答：なんか‥聞いた話では、イチョウ葉エキスがいいらしいですよ。


質問17『わざわざ御丁寧に有難う御座います』

解答：いや、困った時はお互い様ですから。


　

話題:あなたの自作小説


愛に説明はいらない。

夕陽の美しさに説明はいらない。

そして

不条理に説明はいらない。

よって…

「愛＝夕陽の美しさ＝不条理」となるのである。　

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第１不条理【衝撃の事実】。


ゲーセンとは“ゲータレードを飲む千昌夫”の意味ではなかったのか…

衝撃の事実に気付いた私が《UFOキャッチャー》で宇宙人の縫いぐるみを見事にゲットした瞬間…カチッ…突然、首が両脇から何やら硬い物に挟まれた。

？と思う間もなく、私の体は、そのままスルスルと上空に持ち上げられて行った。

首を挟まれたまま、視線だけ動かして見上げると、なんと、私の真上に巨大なＵＦＯの姿があるではないか。

逆・UFOキャッチャー!!

そして、開いた底面のハッチから機内に格納された私は、案の定、白く光る円形の手術台にバンドで括りつけられてしまった。

この状況は…

間違いない！
私は人体実験の材料なのだ！

これから、金属製のチップを頭に埋め込まれ、記憶を消された後、放置プレイされるのだ！

しかし…

何故だ。これだけ人間が居るのに、何故、寄りによって私なのだ!?

もしかすると、私には特別な能力でも隠されているのだろうか!?

確かに…私は学生の頃、私は誰よりも高くスーパーボールを弾ませる事が出来た…もしや、それが？

すると…

私の心の叫びをテレパシーで受け取った宇宙人が、申し訳なさそうな顔で言った。

「イヤ…チョウド トリヤスイカタチ ダッタカラ…ソレダケ」


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第２不条理【緊急取締役会とモンキーバナナ】。　

ささくれ銀行からの不正融資疑惑報道を受け、深爪商事では緊急取締役会が開かれた。

会議の出席者たちは皆、一様に青ざめた顔をしている。

それも当然である。

もし、それが事実ならば、計上される損失は計り知れないものになるだろう。そして、一度失った社会的信頼を回復させるのは容易な事ではない。現役員が総退陣に追い込まれる可能性だって十分に有り得る。

会社の存亡が掛かる非常事態だ。

だが、息をする事すら躊躇われる程の張り詰めた空気の中にあって、常務取締役の一人だけが、何故か悠長に“モンキーバナナ”を食べながら会議に参加している…。

その不謹慎な態度を見た社長は、こめかみに血管を浮き立たせながら、怒りを抑えた口調で常務に声をかけた。

「猿渡常務。‥どうして君は、重要な会議の最中にモンキーバナナを食べているのかね!?」

常務は顔を上げながら答えた。


「いえ…本当は桃が食べたかったのですが、生憎売り切れだったもので…」


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話題:お知らせ

映画館などで本編が始まる前に、予告編として封切り前の作品が流れる事があります。

そこで、今回は

【奇想天外倶楽部・特別編】と題して、今後の予定ラインナップを軽く紹介させて頂こうと思います。

それでは、今後登場予定の作品タイトルと粗筋をどうぞ…。


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�@

夜更かしばっかりしている悪い子は、バリスタおじさんにドリップされて“夜明けの珈琲”になっちゃうんだぞ〜♪

伝説のバリスタおじさんと産地直送の珈琲豆が過ごした甘くて茶色い青春を、香ばしいタッチで描いた力作……


題名：『君は、夜更けのローマでエスプレッソの涙を流した事があるか？』


乞う御期待。


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�A

初めて訪れた田舎町の小さな床屋。

椅子に座るや否や、床屋のオヤジは、私の後頭部に無言でいきなりバリカンを当てた。

田舎の床屋の風景を、蒸しタオルのような温かさで綴った“非パーマ系メルヘン”短編……


題名：『バリカン以心伝心』。


乞う御期待。


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�B

江戸時代にタイムスリップした“磯野波平さん”（サザエさんの父）の大活躍をジプシーキングスの曲に載せて描く、異色の時代劇作品……


題名：『なみへい犯科帳』。

乞う御期待。


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�C

朝食はキャベツの芯。

昼食はレタスの芯。

夕食は白菜の芯。

夜食は鉛筆の芯。

そんな“粗食系乙女”の華麗なる変身を、みじん切り構成で描いたＢ級グルメな童話……


題名：『芯デレラ』。


乞う御期待。


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�D

オランダ人の浅倉南とオランダ人の上杉勝也の恋と、オランダの高校生の日常を、風車の理論で見事に描き切った青春野球ラブコメディの傑作………


題名：『ダッチ』。


乞う御期待。


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そういう訳で…

上記以外で、何らかのお話を、順次お届けしていきたいと考えておりますので、今後とも宜しくお付き合い下さいませ。o(^-^)o

では‥また。