2019かげらふ日記(虚構)#02「シャツのボタン」

話題:妄想を語ろう



◆◇◆◇◆◇◆◇◆

『シャツのボタンの事』

〇〇月××日【木曜日】

(雨 時々 ドモホルンリンクル)

おNEWのシャツ(超ボタンダウン)を着て初のお出掛け。電車に乗っている時、シャツの前ボタンをかけ違えているのに気づいて慌てて直す。超ボタンダウンだけあって前閉じのボタンだけでも24個あるので嵌め直すのも一苦労。ちなみに両腕も背中も両脇もボタンで留める仕様(総ボタン数240個)なので着替えるのにとても時間が掛かるのだ。でも、それだけの価値があると思う。何せ、ボタンの一つ一つに歴代のアメリカ合衆国大統領や大統領補佐官、FBI長官、ニューヨーク州知事の顔が彫刻されているのだ。これはカッコいい。これがカッコよく無かったらこの世にカッコよい物など一つもないだろう。

電車から降りて、打ち合わせ等で使ういつもの喫茶店へ。ここで、またもや、シャツの前ボタンをかけ違えている事に気づく。さっき直したはずなのに再び1個ズレになっている。狐につままれたような気持ちで今度こそ間違えないよう掛け直す。

が、その後も、ふと気づくといつの間にかボタンがズレて留まっている。紐やロープ、コードというのは放っておくと自ら勝手にからまりだす性質がある(紐=生物説)が、もしかするとシャツのボタンにも同じような性質が備わっているのかも知れない。ボタンダウンのシャツ=生物説。近いうちに論文としてまとめ、学界に提出するとしよう。そんな事を思いながら、かけ違えたボタンを見つめていると、ボタンの中のジョンFケネディ大統領顔がニヤリと笑ったような気がした。


〜おしまひ〜。

2019かげらふ日記(虚構)#01『テレビジョン』




◆◇◆◇◆◇◆◇◆


『古いテレビジョンの事』

〇〇月××日【月曜日】

(晴れ 時々 パーマン2号)


馴染みの古道具屋[てなもん屋]でかなり年季の入ったテレビジョンを衝動買いする。当然ブラウン管。メーカーは不明。店主によるとアルジェリア製かナイジェリア製との事だが、どうも口からの出任せっぽい。恐らくどちらも違うだろう。

最近のテレビは薄型化が加速しているが、コイツ(古テレビ)は違う。この分厚い奥行きはまるで、類人猿の頭蓋骨の後頭部のようだ。チャンネルは勿論、左右にがちゃがちゃ回すダイヤル式だ。その重厚な居住まいはまるで「本体が薄くなるのは結構だが、釣られて一緒に中身(番組内容)まで薄くなってはいかんのだ」と我々に語り掛けているかのようだ。

その古テレビ、見た目が草臥(くたび)れている割りに動作は良好で、映りも流行りの4Kや8Kには及ばないものの2・8Kぐらいはありそうだ。480円(税込)という値段を考えれば、良い買い物をしたと言えるだろう。アナログの筈なのに何故か普通に地デジ放送が観られるのも嬉しい。ただ、つけていきなり[なるほどTHEワールド]が始まったのには驚いた。CSの再放送ではない。れっきとしたリアルタイムの放送だ。


『さすが、年代物のテレビだけあって、やっている番組も古い!!』


他にも[3時のあなた]や[カックラキン大放送]、[コメットさん]、[マチャアキ海をゆく]、[欽ちゃんのOH!階段家族]、[みゆき野球教室]などことごとく古い番組ばかり。どうやら年度に統一性はないらしく、とにかく古い番組がごちゃまぜになっている感じ。朝ドラは「おしん」だ。しかし、まあ、これはこれで悪くないようにも思える。先ほど私は2・8Kと言ったが、どうやらこれは誤りだったようで、正解は[谷K]だろう。画像と書いてガチョーンと読ませるクレイジーなシステム。いや、或いは[ロボット刑事K]かも……

あっ!王選手が756号のホームランを打った!ハンク・アーロンの記録を超えた!世界新記録だ!一本足打法、やっぱりスゴい。やったねパパ!明日もホームランだ!

……と言ったところで、本日の日記を終えるとしよう。


〜お仕舞い〜。


2019年は、こういう感じの日記(虚構)を軸に進めて行きたいと考えております♪(*^^*)


話題:懐かしいテレビ番組


明けましたならば、おめでとう御座いましょう。


話題:今年の振り返り☆



はやいもので平成2018年も僅か数日を残すばかりとなりました(×平成―〇西暦)。今年も本当に色々な事がありました。たとえば……と振り返ろうとしたところ、「エスパー伊東さん芸能界引退!」という衝撃的ニュースが飛び込んで来ました。一瞬、頭が真っ白に。いえ、頭ではなく“頭の中”がです。頭がいきなり白くなったのは南斗水鳥拳のレイです。引退の理由は「股関節の限界」との事。特にファンではありませんが、世の無常を感じさせる出来事ではあります。と思っていたら、今度は「エスパー伊東――やっぱり引退しません」なるニュースが。

???。おかげで頭の中が完全に真っ白になり、今年何があったのか、記憶が全て飛んでしまったので振り返るのはやめておきましょう。

となれば来年の話。いえ、1500年後の話でも良いのですが、恐らく誰もピンと来ないと思うので取りあえずは来年の話。記事のアップに関して今年は月1のペースを維持するのに窮々としていましたが、来年はもう少しペースアップ出来れば良いなと考えております。その分、一つ一つの話(記事)を短くすれば可能でしょう♪ただ、読み応えという点ではちょっと(汗)……あ、でも、スワヒリ語で書くとか暗号文にすれば短くても読み応えは生まれるかも♪

そしてもう一つ、来年の記事は何か一つ(1種類)を軸にして回したいとも考えています。野球の投手と同じで、何か軸になるボールがあった方がピッチングが組み立て易いだろうという事です。例えばストレートを軸にしてそこにスライダーやフォークを織り混ぜるとか。

その軸として考えているのが【虚構の日記】。既にある【虚構の週間日記】をバラして一日単位にしたものと考えて頂ければ判り易いと思います。それ(ストレート)を出来れば月2のペースで上げて、それ以外のもの――例えば【ケンちゃんと私】(フォーク)や【ダジャレ千夜一夜】(スライダー)――を混ぜるという形。これなら澱みなく川が流れる(記事をアップし続ける)ような気がします。一つ一つの長さもけっこう短くなりますし♪

ま、いずれも『単なる予定!』ですので、実際どうなるのかは来年になってみないと判りません。もしかしたら、いきなり千手観音に変身し、千本の手を駆使して物凄い勢いで話を量産出来るかも知れません♪ヽ(手が増えたらたくさん記事が書けるだろうという安直さに早くも先が思いやられる)(゜〇゜;)YES !

何はともあれ、今年は…いえ、今年も大変お世話になりました♪引き続き、来年もまた宜しくお付き合い下さいませ♪m(__)m有り難う御座います♪

それでは、少し早いですけれども、どうぞ皆様よいお年をお過ごし下さいませ♪♪(*^▽^)/★*☆♪



教えて、モヘンジョ先生!


話題:大丈夫


なんでも相談室宛てに幾つか質問のお葉書が届きましたので、それらに対する回答をQ&Aの形でお届けしようと思います。お答え頂くのは国際あっちむいてホイ振興協会で代表理事を務めるモヘンジョ太郎先生です。

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【Q】1500年の歴史を持つ由緒ある寺で住職を務めている者です。実はかねてより疑問に思っていた事があります。それは歴史に名を残す二人の僧、空海と最澄に関してです。僧籍に身を置きながらそんな事も知らんのかとお叱りを頂きそうで甚だ恥ずかしい限りなのですが「聞くは一時の恥、アルプスの少女はハイジ」とも申しますので、ここは一つ、恥を忍んでお訊ね致します。空海と最澄、この二人はどっちがボケでどっちがツッコミなのでしょうか。時代が古すぎてDVD等も残っておらず調べる事が出来ません。是非とも先生の力をお貸し下さい。

〜眼力のまったくない織田無道(78)他力本願寺住職〜

☆先生の回答☆

【A】とても由緒ある寺の住職とは思えない御質問ありがとうございます。結論から言います。どちらもボケでも無ければツッコミでもありません。無理にでも、どうしても、マスト・ビーというのであれば、割かし自由に動き回る空海がボケで、優等生的で人気では空海に敵わない最澄がツッコミでしょう。ただ、空海と最澄はお笑い芸人ではないので本来はボケもツッコミもありません。繰り返しになりますが二人は漫才コンビではありません。では何か?実は何を隠そう二人は音楽デュオなのです。最澄は「ケミストリー」みたいにお洒落な感じでやりたかった。一方、空海は「ゆず」のような庶民派を目指した。そこに方向性の違いが生まれたのです。


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【Q】鮭の事をサケと言う人とシャケと言う人がいるたい。どちらが正しいのでごわすか。宜しく教えてたもれ。

〜サーモン豊作(26)野球選手・阿寒湖マリモーズ所属〜。


☆先生の回答☆

【A】まず最初に、そのおかしな言葉遣い、一体、どちらのご出身なのでしょうか。それで、質問の答えですが、とても簡単です。切り身にしたものがシャケ、切り身ではない一本ものがサケとなります。それから、これは世間一般には殆ど知られていないのですが実は他の魚も同様で、例えばマグロの場合も切り身はミャグロ、カマスはキャマス、サバはシャバとなります。高級割烹や目の飛び出るような値段のお寿司屋さんなどで、注文する際にさりげなく「ミャグロ」「キャンパチ」「チャイ(鯛)」などと頼むと良いでしょう。(おっ、このお客さんツウだな!)と一目置かれる存在になれるでしょう。ただ例外として、サバをフレンチ風に仕立てた場合のみ、シャバではなく「サヴァ」となるので宜しくご注意下さい。


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【Q】ロックンローラーの見分け方を教えて下さい。急いでいます。一秒でも早い方がいいです。お願いします。

〜道場ロック三郎(88)和の鉄人28号〜より。


☆先生の回答☆

【A】何をそんなに急いでいるのか理由が非常に気になりますが、それはまあ良いでしょう。それで答えですが、これまた非常に簡単です。ロックバンドを組んでいる者、それがロックンローラーです。……と言いたいところですが、実はそうではありません。ロックをやっていても心は完全に演歌一色という人も居ます。つまり見た目では判らないという事です。とっぽい髪型や尖った口、挑発的な服装や変な形のギター、そういったものは判断材料にはならないのです。口が尖っていれば良いのならサンマやカマスも立派なロックンローラーでしょう。

では、どう見分けるか。答えは一つ。無意識の反応を見てその人がロックンローラーの魂を持っているのかどうかを判断します。用意するものはチョコベビー1個。それを目の前に出して「このお菓子の名前は何?」と訊いてみて下さい。

「えっ、チョコベビーじゃないの」という感じで答えた人はロックンローラーではありません。ロックンローラーならこう答えるはずです。

「チョコベイベーだぜぃ」

そうです。ロックンローラーは必ずベビーの事をベイベーと発音するのです。無意識の反応でベイベーが飛び出せばほぼほぼ、いえ、ほぼほぼほぼほぼほぼぼぼぼ間違いありません。是非参考にして下さい。ちなみに、チョコベビーはベビースターラーメンでも構いません。その場合はもちろん「ベイベースターラーメン」となります。


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【Q】自分では全然そう思わないし意識も全くしていないのだけど、町を歩いているといつも石田ゆり子さんに間違われてしまい、ちょっと困っている41歳のセールスレディーです。顔は思い出せるのに、どうしても名前が出てこない役者さんがいます。とても、もやもやします。気になって眠れなくなりそうです。モヘンジョ先生、お願いします、いま私の頭の中に浮かんでる役者さんの名前を教えて下さい。中年、いえ熟年でしょうか。男の役者さんでドラマでしょっちゅう見掛ける脇役の方です。髪型は時代劇だとカツラをかぶって現代劇だとそのまま、服装はドラマ毎に違う服を着ていて、喋る言葉はほぼほぼ日本語。何とか先生の力でお願い致します。そして、もし宜しければ、おすすめの保険に入りませんか?

〜あなたの町の美魔女(41)日〇のオバチャン〜

☆先生の回答☆

【A】困っていると言いながら明らかに嬉しそうに見えるのですが……。まあ、それは良いとして、幾ら何でもそれだけの情報では無理です。と言いたいところだけれども、判りました、何とか致しましょう。100%は無理でも、候補を絞りこむ事は可能です。中年〜熟年の男性俳優でドラマによく出ている脇役、いわゆるバイプレイヤーとなると(ダック)……羽場裕一さん、阿南健二さん、中西良太さん、石丸謙二郎さん、河西健児さん……恐らく犯人(ホシ)はこの中の誰かだと思われます。該当する確立は80%。以上は熟年よりの回答。これが中年よりで少し若めになるとそこに、野間口徹さん、矢柴俊昭さん、北村有起哉さん、丸山智己さん、長谷川朝晴さんあたりが加わります。これで90%。残りの10%は頑張って自力で思い出して下さいませ。健闘を祈っております。保険は遠慮させて頂きます。


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【Q】1500年の歴史を持つ由緒ある寺で住職を務めている者です。実はかねてより疑問に思っていた事があります。それは他ならぬ漢字についてです。職業柄、漢字を読み書きする機会が多いのですが、ある時ふと一つの疑問が頭をもたげたのです。漢字には様々な部首があり、中でもヘンとツクリに分けられる物の多いのですが、このヘンとツクリ、果たしてどちらがボケでどちらがツッコミなのでしょうか。漢和辞典をみても載っていません。何卒、モヘンジョ太郎先生の力をお貸し下さい。南無阿弥陀婆ア。

〜一休どころか全休さん(78)T寺住職〜

☆先生の回答☆

【A】あなた、絶対、眼力のない織田無道さんですよね?いや、それよりも、どうしてそんなに何でもかんでもボケとツッコミに分けたがるのでしょうか。そこがとても気になります。それで回答ですが、漢字というのは漫才コンビではないのでボケもツッコミもありません。空海と最澄の場合と同じです。ちなみに、風神と雷神、観阿弥と世阿弥、運慶と快慶にもボケ━ツッコミの役割分担はありません。ただ、漢字の場合、どうしてもと言うのであれば、落ち着いているどっしりしている感じの[ヘン]がツッコミで、割と自由に跳ねていたりする[ツクリ]がボケでしょうか。……と言うよりも、むしろ、ヘンなのはこの質問の方ですが。


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以上をもちまして今回のQ&Aは終了でございます。次の機会がありましたればまたお会い致しましょう。


カタカナに弱い富士山太郎くん。


話題:文字や言葉


滝壺小学校6年2組の富士山太郎くんはとても優秀な生徒ですが、名前が和風なせいか、カタカナ言葉に弱いという弱点がありました。先だっての自由作文を読んだ担任の竹之内ヘニング良枝先生はそれが少し気になっていました。


◆良枝先生の感想と添削◆


山太郎くんの自由作文『僕の素敵な家族』を読みました。山太郎くんはバラエティ豊かで優しい家族や親戚の方たちに囲まれていて幸せですね。作文自体も素直な文章と圧倒的なボリュームで、とても良く書けているなあと感心しました。

ただ、一つだけ気になる点があります。それはカタカナ言葉のちょっとした間違いです。山太郎くんは前に「カタカナ言葉をずっと見つめ続けていると文字が勝手にうにょうにょとミミズみたいに動き出す」と言っていたけれど、それが原因なのかな。一箇所二箇所ならともかく、結構な数の間違いがあるので、うっかりミスだとは思うけれども、一応その部分を指摘して訂正したいと思います。

まずは山太郎くんのお父様の話。お父様はこの4月から誰もが名前を知っている某IT企業の宣伝戦略部門の【特別バドワイザー】に就任したと書いてあるけれど、それはバドワイザーではなくて【アドバイザー】だと思います。先生、大和くんのお父様がバドガールの衣装(ぴっちぴちのボディコン)をつけて授業参観に来ている姿を想像してちょっと血の気が引いちゃいました。お父様の名誉の為にも次からは間違えないであげて下さいね。

次は、冬物の服を家族みんなで買いに行った部分。なるべく重ね着をしないよう「保温力の高いビートイットの肌着やTシャツを買った」とあるけれど、それは【ヒートテック】の間違いじゃないかな、って先生思います。ビートイットはマイケルジャクソンの30年以上前の古いヒット曲です。ご両親が聴いていて、それで知っていたのかな。

それから、ファッション業界にいらっしゃる叔母様の紹介で原宿にある芸能人やモデル御用達の美容室に行った時の話。「通常、予約が2年待ちのカラスミ美容師に髪を切って貰った」と書いてあるけれど、言う迄もなくカラスミではなく【カリスマ】美容師が正解でしょう。体から珍味の匂いを発している美容師さん、ちょっと嫌です。それにしても、山太郎くんのスポーツ刈り、前よりちょっとお洒落な感じがしたのはそのせいだったのですね。

それと、もう一つ。そのお洒落な叔母様の服装に関して。山太郎くんは【エレガント】と書いたつもりなのだろうけど、「エレファント」になってしまっています。エレファントは動物の象さんです。でも、もしも「エレファントカシマシっぽい服装」の意味であって間違えた訳ではないのならば先生謝ります。ごめんなさい。

他にもけっこう間違いがありました。

本場イタリア仕込みのピザ屋で食べたのは「ボンジョビの窯焼きピザ」ではなく、恐らく【アンチョビ】のピザでしょう。ボンジョビはアメリカのロックバンドでピザのトッピングには適していません。もし出来たとしてもかなりお金が掛かると思います。

「日曜日、よく晴れていたので家族みんなで家の大掃除をしました。ウーパールーパーが大活躍でした」

はい。活躍したのはウーパールーパーではなく【クイックルワイパー】ですね。普段から先生も使っているのでこれはすぐに判りました。

「商店街の福引きで宿泊券が当たったので家族揃って高級ホテルとして名高いセンチメンタルホテルに泊まりました。物凄く快適でずっとここに住みたいと思いました。チェックメイトする時は少し寂しい気持ちになりました」

思うにセンチメンタルホテルは【コンチネンタル】ホテル、チェックメイトは【チェックアウト】が正しいのでは。センチメンタルホテルでチェックメイト(詰み)、何だか絶望的な恋愛模様を想像して、先生、ちょっと胸が切なくなりました。

「従兄弟の和男さんが空き巣の疑いで警察の事情聴取を受けました。でも、犯行時刻のアリババが証明されたらしく直ぐに解放されました。冤罪事件にならなくて良かったです」

それは災難でしたね。さぞや皆さん心配された事でしょう。無実が証明されて本当に良かったです。でも、アリババは【アリバイ】の間違いなので、今度誰かが事情聴取された時には間違えないよう気を付けて下さいね。

「お祖父ちゃんとお祖母ちゃんが東南アジア旅行から帰って来ました。タイのお土産のカレー(レトルト)を晩御飯に皆で食べました。いつも家で食べているお母さんのカレーとは少し違うエースコックな感じで美味しかった。マッチョマンカレーというらしいです」

なるほど。【エスニック】な【マッサマンカレー】、美味しくて良かったですね。

「たまたま聴いたFMのお洒落な洋楽特集で、番組のアリゲーターを努めていたお姉さんが英語ペラペラでとても格好良く、ちょっと憧れました」

それは間違いなくアリゲーターではなくて【ナビゲーター】でしょう。アリゲーターは鰐(わに)です。ちなみに、アリゲーターとクロコダイルの違いは……長くなりそうなので止めておきます。

「土曜日のお昼にパスタ料理を作りました。スパゲティは耳たぶの固さに茹でるのが良いと教わりました。耳たぶの固さ、専門用語でデルモンテというらしいです」

デルモンテではなく【アルデンテ】ですね。スパゲティ、美味しいですよね。先生もパスタ料理は大好きで自分でもたまに作ります。

「パスタ料理のソースにはアルモンテのケチャップを使いました」

そっちが【デルモンテ】です。アルモンテは中日ドラゴンズの髭もじゃ外国人選手です。

「家族でカラオケに行きました。お母さんが唄うのを初めて聴いたけれど、上手くて驚きました。曲もサブちゃんからジャパネット・ジャクソンまでとレトリバーの広さにもビックリした一日でした」

まあ、山太郎くんのお母さま、昔、歌手を目指していたのでしょうか。先生もお母さまの歌を聴いてみたくなりましたが、ジャパネットは通販なので正しくは【ジャネット・ジャクソン】。レトリバーも【レパートリー】の間違いです。

「妹の和美のピアノの発表会に行きました。ちゃんと弾けるか心配だったけれど、和美は本番に強いみたいで練習よりも上手にシートベルトの曲を弾き、会場から大きな拍手を貰いました」

妹さんのプレッシャーに対する強さ、先生ちょっと羨ましいです。シートベルトは【シューベルト】だと思うけれども、違っていたら後でこっそり教えて下さいね。

「車好きの叔父さんが真っ赤なオープンカーに乗って遊びに来ました。古いイタリアの車でアロンアルファのスナイパーというらしいです。夏の海岸通りに似合いそう」

先生、車にはあまり詳しくないけれど、アロンアルファが瞬間接着材だという事は知っています。そこで少し調べました。叔父様の車は多分、【アルファロメオ】の【スパイダー】だと思います。

「お父さんが〈政官民・大癒着ゴルフコンペ〉で優勝。大きなアルフィーを持って帰って来ました。お父さんはゴルフがとても上手で部屋には記念アルフィーがたくさん並んでいます」

アルフィーではなく【トロフィー】ですね。アルフィーはメリージェーンなどの曲で有名な三人組のバンドです。癒着云々は…家庭訪問の時にちょっと気まずくなりそうなので、見なかった事にしておきますね。

…あ、ごめんなさい。メリージェーンではなくて【メリーアン】でした。メリージェーンはつのだじろうさんです。

…あ、あ、ごめんなさい。つのだじろうさんは漫画家のお兄さんの方でした。正しくはつのだ☆ひろさんでした。何だか先生ちょっと混乱して来ました。

「両親が、中学生になったらスマホを持って良いと言ってくれました。将来はチューバッカになりたいので、スマホを買ったらたくさん動画を撮って練習したいと思います」

それは良かったですね。先生も山太郎くんの撮った動画を観てみたいな。【ユーチューバー】デビューも楽しみです。たくさん練習すると良いと思います。それと一緒にカタカナ言葉の書き取りも練習してくれるともっと嬉しいです。チューバッカはスターウォーズに登場する毛むくじゃらの人でハン・ソロ船長の相棒です。

最後に、これは厳密に言えばカタカナ言葉の間違いではないのだけど、気になる箇所があるので指摘しておきます。

「南米のペルーを旅行中のお祖父ちゃんとお祖母ちゃんから絵葉書が届きました。絵葉書の写真は有名な父母湖で、とっても綺麗な湖だなあと思いました」

ついこの間タイから帰って来たと思ったらすぐさまペルーですか。山太郎くんのお祖父さまとお祖母さま、活動的で羨ましいです。ただ、【チチカカ湖】を父母湖と書く、そういう表記方法は何処にも存在しないので次からは気を付けましょうね。


さて、色々と間違いを指摘して来ましたが全体的には良く書けていたと思います。何よりも家族への愛情がしっかり伝わって来て、先生、それが嬉しかったです。いかに正確で技巧に優れていても心が伴っていなければ、「仏作って魂入れず」で意味がありませんものね。正すべき所は正し、伸ばすべき所は伸ばす。弱点があるという事は逆に伸びしろがあるという事でもあります。次の作文も楽しみにしています。


〜おしまひ〜。

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