話題:地味にショックだった出来事

『週刊新潮は明日発売されます』

しかし、人は常に“今日”と云う日付にしか存在し得ない。

と云う事は‥

私達は、永遠に【週刊新潮】を読む事が出来ないのだろうか?

そう云えば、昔、こんな話を聞いた事がある。


――――――


ゴビ砂漠を放浪していた旅人が、少し先の砂がいっぱいある場所に【週刊新潮】が落ちているのを見つけた。

退屈を持て余していた旅人は、これ幸いと【週刊新潮】を拾おうと近付いていったと云う。

ところが、どれだけ近付いても【週刊新潮】との距離は縮まらない。

その時、旅人の横をラクダに跨ったキャラバン隊が通り掛かった。

旅人は前方の【週刊新潮】を指差しながら『あれを取りたいんですけど』とキャラバン隊にアピールした。

すると‥

「パルパルパックンチョ。ヒネモスポヨポヨウッハッハー。ʼn∪〒ゑヴヵヶ‥イモヨウカン」

返ってきたのは、旅人の全く知らない言語だった。

しかし、負けず嫌いランキング世界第640158位の旅人は、言葉を理解出来ないと思われるのがシャクで、判ったような顔をして頷いた。

それから旅人は、歩きながら“その言葉の意味”を考え続けた。

そして、ついに或る解答に至る。

『週刊新潮は砂漠の蜃気楼なのさ。手に取るには、今日中に明日に至るしかない。その為には、光速を超えるニュートリノ粒子の身に纏って歩くしかないんだ。でも、それはまだ無理だから‥取り敢えず、芋羊羹でも食っとけ』

旅人は確信した。

ところがである‥

砂漠を無事に脱出した旅人が、6年後に市民図書館でキャラバン隊の言語を調べたところ、あの言葉は‥

『アナタ‥“社会の窓”が開きっ放しになってますよ』

そんな意味である事が判った。

そして旅人は、慌てて“社会の窓”を締め、市民図書館を後にしたと云う‥。

《続きは追記ページに》


 
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