タンポポの背中に訪れた季節。

話題:秋らしい写真


秋は何処からやって来て何処へと去ってゆくのでしょう‥

夏の方角から冬の方角へ?


物思いに耽るタンポポのかすむ背中、静かに秋が宿っていました。


秋はいつも

人知れず

誰かの背中にそっと訪れる、そんな季節なのかも知れません。

 
◆追記にプチこぼれ話

 
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白薔薇∞鏡世界。

話題:加工写真


地図にない何処かの町の片隅。薔薇線にぐるりと取り囲まれた西洋屋敷の一室で、老人が薔薇の機械を完成させたと聞いて、私はインタビューを取りに彼を訪ねてみる事にした。

果たして、私が通された古めかしくて少し埃っぽい部屋には、今まで見た事のない不思議な形をした機械が置かれていた。


老人「これが完成した薔薇の機械です。正確には白薔薇∞臨界製造機と云うのですが」

そう云われても‥私には全く理解できないのですが‥。

老人「いや、理解など出来なくて良いのです」

それは、どういう意味なのでしょうか?

老人「白薔薇の貴婦人の吐息は、甘いくせに何故か透き通った不思議な香り‥それが意味です」

スミマセン。余計判らなくなりました。

老人「ですから、それでいいのです」

(参ったな‥)

で、それはいったい何をどうする機械なのでしょうか?

老人「貴方」

はい。

老人「子供の頃、薔薇の棘をで鼻の頭に唾(つば)でくっ付けて怪獣の真似をした経験、ありませんか?」

ああ‥そう云われれば‥‥あります。

老人「それでは、薔薇の形をした角砂糖が何故だか特別な物に思えて使うのを躊躇った経験、それはどうですか?」

それも‥あります。

老人「その薔薇の角砂糖を他の誰にも使われたくなくて、こっそりポケットの中に隠したまま、その事を忘れてしまい、気が付いた時にはポケットの中が蟻だらけになっていた‥それはどうですか?」

いや、それはありませんけど‥。

老人「つまりは、そういう事をする機械なのです」

ますます意味が判らなくなって来ました。

老人「薔薇の棘を鼻の頭に付ける事。薔薇の形の角砂糖を大切に取って置く事。貴方は、その事に何か理由や意味があると思いますか?」

いや、それは‥。

老人「要するに白薔薇∞臨界製造機は、そういう事象を反復横跳びさせ続ける“心のスポーツテスト鏡”なのです」

心のスポーツテスト鏡!!!‥‥って何ですか?

老人「では、スイッチを入れてみましょう」

お願いします。


薔薇き薇薔薇薔薇薔薇
薔薇薔み薔薇薔薇薔薇
薔薇薔薇は薇薔薇薔薇
薔薇薔薇薔バ薔薇薔薇
薔薇薔薇薔薇ラ薇薔薇
薔薇薔薇薔よ薔薇薔薇
薔薇薔薇り薇薔薇薔薇
薔薇薔美薔薇薔薇薔薇
薔薇し薇薔薇薔薇薔薇
薔い薔薇薔薇薔薇薔薇



これは‥どういう意味なのでしょうか?


老人「つまりは‥そういう意味なのです」


《終わり》。


◆追記にプチこぼれ話

 
 
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見知らぬ朝の通勤列車。

話題:妄想を語ろう


平日の朝の駅のホームは、いつも同じ顔をしている。

眠たそうな学生や、疲れの抜け切らない顔をした会社員etc.etc.

かく云う私も、その内の一人で‥今もこうして、会社へと向かう電車を寝ぼけ顔で待っている。

昨夜の帰宅が午前1時。それが、朝の7時には、こうして駅のホームに並んでいるのだから‥

やはり私は、典型的な真面目人間なのだろう。

真面目人間。久し振りに思い出した言葉に、内心苦笑いしていると‥


「間もなく、一番線に上り快速列車が到着しま―す」

聞き慣れたアナウンスが流れたかと思うと、ほとんど間を置かずに、いつもの通勤快速がホームに到着した。

デジャヴでも何でもない変わり映えしない朝の光景。

今日もまた、いつもと同じ1日が始まったのだ。


ところが‥

半ば機械的に列車に乗り込もうとした時、不意に私は奇妙な感覚に襲われたのだった。

それは、ふわっと体が宙に浮くような感覚と、逆に体が落下して行く感覚を同時に合わせ持つ不思議なものであった。

そのせいで、乗車口の前で一瞬立ち止まる形になった私は、後ろから次々と乗り込んで来る乗客たちに押しのけられる格好になり、瞬く間にドアの前から弾き出されてしまった。

何とか列車に乗り込もうと身を乗り出すも、何故か体に力が入らず、ただの一歩が容易に踏み出せない。

そのくせ、体自体はやけに軽く感じる。私は焦りながらも妙に落ち着いていると云う、何とも説明し難いおかしな感覚をその瞬間感じていた。

ホームの端に立つ駅員が、怪訝そうな目で私を見つめている。

(アンタ‥乗るの?乗らないの?)

駅員の無言の顔は、私にそう語りかけていた。

乗ります!
乗ります!

心の中で小さく叫ぶ。

しかし、そんな気持ちとは裏腹に、私の体はピクリとも動こうとはしなかった。

やがて、駅員が呆れ顔で首を振ると、乗降口のドアはピーシャッと冷徹な音をたてて閉まり、鈍い車輪の回転音を響かせながら、列車はゆっくりと走りだした。

遠ざかる列車を見送る朝のホームには、結局、私ただ一人だけがポツンと取り残されていた。

今の今まで人で溢れていたホームに突如として訪れた、デッドスポットのような無人の瞬間。

ようやく体が動かせるようになった私は、仕方なく、ホームに備え付けの簡素なベンチに腰掛けて次の列車を待つ事にした。

そう言えば昔、似たような場面を何かの小説で読んだ事がある。

あの主人公は確か、ついぞ乗った事のない下り列車に乗り換えて、今まで見た事のない新しい風景を探しに行くのだっけ…。

しかし、現実と小説は違う。だからこそ、小説の価値があるのだけども…残念ながら私には、小説の主人公のような勇気はない。

ちょっとしたハプニングがあろうとも、こうして次の列車を待ち、また普通の1日に戻って行くのだ。

それにしても‥

通勤ラッシュの時間帯だ。次の列車は数分とおかずに到着するだろうと思っていたのだが、不思議と列車が来る気配が全く感じられない。
 


《続きは追記ページに》 
 
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夕暮れに何かを待つ人。

話題:写真。



黄昏の釣り人は、何を待っているのだろう。


そして


それを見つめる私は、何を待ち続けているのだろう?


答えは、いつも波音にかき消されて聴こえない…。




◆追記にプチこぼれ話

 
 
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黄昏のマイナス偏差値は脳細胞のコダマでしょうか?(いいえ誰でも)。

話題:夕焼け空

瞳から差し込む一条の夕陽が、こんがりと脳みそを焼いてゆく。


命みじかし
恋せよオットセイ。


アルデンテの焼き上がり。

いいえ‥
それは茹で加減。


茹でる?と云えば
「茹でる」と云う。


煮込む?と云えば
「煮込む」と云う。



コダマでしょうか?


いいえ‥


真ダコです



「タコ足がいいね」
と君が言ったから

10月10日は

タコ足配線記念日。




「書き味がいいね」
と荒井注も言ったから

10月10日は


This is a pen!!



黄昏色の脳細胞と松前漬けの数の子の見分け方を2文字以内で述べよ。

模範解答はもちろん

「無理」。

見分け方は簡単でも、2文字以内で述べるのが無理なのです。


夕焼け小焼けで日が暮れる。


鳴くよウグイス
ビッグバン。

西暦794年=宇宙誕生。


勢い余った午後は
気づけばいつも
牛の後ろに居る。


午後の牛後。


秋に呆れて‥

帰りましょ♪


◆追記にプチこぼれ話◆ 
 
 
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