話題:突発的文章・物語・詩
皆様。

少し早めではありますが、今年の御歳暮に【残念な桃太郎の詰め合わせ】が届きました。

それでは早速、開けてみましょうか♪


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■第1話『夢見る桃太郎』。


むかしむかし♪

あるところに、お爺さんとお婆さんが…(居ると良いなあ〜っ)と、桃太郎は桃の中で独り夢を見ていましたとさ。


めでたしめでたし♪


【終わり】


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■第2話『情報化社会の桃太郎』。

むかしむかし‥

はい、先生。昔と言いますけど、それはいつ頃の事ですか?」

さあ…判りません。

兎に角、

むかしむかし、あるところに…

はい、先生。あるところとは何処ですか?もう少し具体的な情報をお願いします」

えーと‥何処なのでしょう?

で、

むかしむかし、あるところにお爺さんとお婆さんが…

はい、先生。二人の名前は何ていうんですか?それから、歳や背格好、顔のタイプや服装の好みも教えてください」

…ごめんなさい。

全然判りません。

はい、先生。それでは具体的なイメージが全く湧きません。今の時代にはフィットしないと思います」

ハァ‥。

こんな調子では、この先も「桃の銘柄」や「犬の種類」「きび団子の製造元」「鬼の神話的体系」などについて、細かく突っ込まれるんだろうなあ‥と、物語の語り部は少しブルーな気持ちになりましたとさ。

めでたし、めでたし♪


【終わり】。


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■第3話『ファイルが圧縮された桃太郎』。

むかしかし、お爺の柴山で洗濯ぶらこ〜♪

どぶらこ♪
どぶらこ♪

桃スパッとす猿‥きじ団子‥お腰犬。

見ろヶ島だ。

き、鬼太郎!!

お宝ゲッツで‥

でたし、たし♪


【終わり】


―――――――
 
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