話題:妄想を語ろう
わらしべ長者作戦が不発に終った【シャイニング輝】であるが、結果、そこで得た経験値により勇者レベルが上がり、光の魔法《輝きのバタフライ》を修得する。
《輝きのバタフライ》とは、超光速粒子タキオンを指先に集約し、綺麗な“蝶々結び”を作り上げる紐系の補助魔法で、この魔法によって結ばれた蝶々結びは左右の輪っかが同じ大きさになると言われている。
靴ひもを結び直した【シャイニング輝】は、この見るも美しい蝶々結びを先程の“感じのいいお姉さん”に見せてあげようとインフォメーションコーナーへと戻った。
しかし、そこに居たのは、仕事中にも関わらず背中を丸めてマニキュアを塗る事に夢中になっている“やさぐれた感じの別のお姉さん”だった。
戸惑う【シャイニング輝】に、やさぐれ姉さんは爪のマニキュアを口でフーフー乾かしながら、桃井かおりと吉田日出子を足して2で割ったような気だるい口調で「もしかしてアンタ、【リクライニング輝】とかいう光の勇者の人?」と声をかけてきた。
取り敢えず「そうだ」と答える光の勇者。すると彼女は、黙って一枚のメモを手渡してきた。渡されたメモに目を落とす【シャイニング輝】。そこには蛇がのたくったようなスネーキーな文字でこう書かれていた…。
[感じのいいお姉さんを返して欲しくば、新宿御苑の五重の塔に来い。……暗黒仮面]
光の勇者【シャイニング輝】は落とした目を拾い上げて再び眼窩にはめ直すと、感じのいいお姉さんを救うべく新宿御苑に向かって走り出したのだった…。
【終】
そして次回…
宇宙長老ヨボヨーボは、寄る年波のせいかお肌のカサカサ具合が気になり始めていた。
加湿器を購入し、再びお肌の潤いを取り戻そうと計るヨボヨーボ。が、上がり過ぎた湿度に部屋のあちこちにカビが生えてしまう。
そこに登場した一台の除湿器。そしてついに、加湿器vs除湿器の仁義なき戦いが幕を明ける…。
次回あらすじ大作戦#13『矛盾』に、ご期待ください!