兄様おめっB

白哉はサッと筆を動かし、画き上がった絵を恋次に渡した。
「…こ…これはっ!」
恋次は雷に打たれたような衝撃を受けた。
”ワカメ大使っっ!!“
白哉は絶句している恋次を余所に、どこか得意気であった。
「…で、次は?」
恋次はハッとすると
「あっ、じゃあ理吉で…」
「うむっ」
白哉は頷くと、これまたサッと画き上げ恋次に渡した。
そして当然の如く、画かれているのは[ワカメ大使]であった。
恋次は、これでもかっと言うぐらい、次々と隊士達の名前を挙げて言ったが、白哉の手によって繰り出される画は、全て[ワカメ大使]であった。
”コピー…![金太郎飴]かいっっ!!“
内心毒付ながらも、今度は他の隊の人の名を次々と挙げて言った。
「一角さん、弓親さん、更木隊長、雛森、吉良、…、…、…一護…」
白哉の手によって、画かれるのはやはり[ワカメ大使]であった。
そして恐ろしいことに、色とりどりの色彩豊かな色を使用しているのに、白哉の手から生み出される色は全て、あの[ワカメ大使]色であった。
「あの…、最後にルキア画いて貰えますか…?
恋次は諦めつ」つルキア名前をだした。
―…ルキア…
白哉は目を閉じると、愛しい義妹の笑顔が浮かんだ。
そして白哉から渡されたルキアの肖像画を見た恋次の手はプルプルと震えていた。
「…こ、これは…」
そこには美しく画かれた、見事な写実画であった。
”あんたっ!オレ等のこと、どう見えてんだよっっ!」
この後、六番隊で一悶着があった。
廊下に飾ろうとしたが、どれが誰やらで、ネームプレートが貼れなく、プレート無しで飾った。
因みに六番隊に遊びに来たルキアが白哉が画いた隊士達を観て『おおっ…!そっくりだ…。流石、兄様だ…』と感動すると、益々尊敬の眼差しを義兄向けた。
無論白哉が悦に浸ったのは言うまでもない。

おしまい
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兄様おめっA

資料や教則本、テキスト、あまつさえ持ってきてはいけない書簡などが、一生瓶やら、ワンカップ酒と煙草の吸殻と一緒に散らばっていた。
恋次は足場の踏み場もない床に、散らばってる諸々の書類などを足でザッサッと退かし、机の上に幾つも山になっている束をを見渡した。
「…ええっと…、雛森から借りた資料は…」
ザッと積み上がってる束を指でなぞり、目的の借りていた資料を見つけた。
「あったあった…」
恋次は横着にも、無理矢理引っ張り出そと指で摘まみグイッと引っ張た。
無論そんなことをすればどうなれか、その瞬間当たり前のように雪崩が起きた。
ドサドサッという音と共に束は脆くも崩れ去った。
「…あっ!」
崩れた束の中から一枚の絵がでてきた。
「…やぺーな…。隊長達に返すのを忘れてた…」
恋次が崩れた諸々の山から見つけたのは、一枚の絵であった。
描かれているのは荒々しいタッチで力強く描かれている海と中央には流されて(泳いで?)いる、うさぎが画かれていた。そうこれは夏期休暇の期間、何を行ったかというリサーチで提出した、夏休みの絵日記であり、この絵は朽木兄妹の合作である。
恋次はジーッとその絵を見続けていると、ある疑問が頭を過った。




「肖像画?」
白哉は怪訝な表情を浮かべ、聞き返した。
「…ええっ…」
恋次は言葉に詰まりながら、へつらいつつ頷いた。
「何故?」
白哉はジーッと冷めた目で恋次を見つめた。ある思惑がある恋次は、白哉の鋭い三白眼に耐えきれす、一瞬サッと視線を逸らしたが、ゴホンッと咳払いをすると、
「隊長が隊士の自画像を画けば、喜ぶと思うっス。士気も上がると思うし、何より、今まで以上に隊長のこと瞻仰すると思うんです…」
無論1ミリも、そんなことは思っていないが、機嫌をそこねると面倒なので、とりあえず煽って、白哉の気持ち良くしておこうと思った。
恋次は知りたかった。
風景画は見事な写実画なのに、何故それ以外はアレ(ワカメ大使)なのかを。
一方の白哉も[瞻仰]と言う言葉に耳がピクピク動いた。
そして暫く考えると
「分かった」と頷いた。
「…して…、まずは誰からを…?」
白哉の前には、画材セットが置かれた。
「あっ…、じゃ俺からお願いします…」

兄様おめっ@

ってことで、話を一本。




「…う…グッ…」
阿散井恋次は一言呻くとバシッと勢いよく引き戸を閉めた。
そしてスーハーと深呼吸をすると、鼻と口を押さえ再び引き戸をガラッと開けた。
僅かに漏れてくる異臭に眉をしかめた。
そして目の前の光景にうんざりした。
目の前の光景とは、乱雑に散らばるゴミや、隅に山になってる洗濯してない衣類など、異臭の元は下帯(ふんどし)やら、洗い忘れの食べ残しが腐った臭いである。
恋次はハァァァッと深い溜め息を吐いた。
(ヤベェーな…この汚さ…。ここ最近忙しくて、帰れてないからな…)
そう、ここは恋次が借りてる借家なのだが、忙しさにかまけて掃除ができてないのだ。
まあ、何時もこんな感じなのだが、たまに見かねたルキアや恋次をリスペクトしている理吉が掃除をしてくれたりする。
今回はルキアも理吉も忙しいので、見にこれていないようだ。
理吉は
『オレっ恋次さん尊敬してるから、全然掃除するっす…』
と目を輝かせ、嬉々として掃除をしてくれるが、問題はルキアだ。
必ずブツブツと小言を言う。
『もっと兄様を見ならって[整理整頓]をしろ』とか、『一護ですら、部屋は綺麗にしているぞ…』
とか、余計なお世話だと思った。
勿論、六番隊の副隊長室は白哉の手前、綺麗に[整理整頓]はしている。
恋次は、勝手知ったる我が家に、草履も脱がず、土足でドカドカと上がると奥に進んだ。
その途中にある洗濯の山を見ない振りをして
(今日…、早く帰って掃除をしよう…)
と心の中で誓った。
恋次は奥の襖をを開けると、ガクッと項垂れた。
この部屋は、恋次が書斎として使用しているのだが、こちらは更に酷い。

アニメまるちゃん

30周年なんだね。まるちゃんのお姉ちゃん[さきこ]っての初めて知った。お母さんとおばあちゃんの名前は知ってた。大野くん人気でびっくりたわ。後城ヶ崎さんとかも。中野さん上位でViVa。中野さんお気に入りだったり、たまちゃんパパも何気に好きだったりするがたまちゃんの立場にはなりたくない。ウザい。対岸の火事が一番。

ルキアさんおめでとうですB

そう言いながらも、その視線は直ぐに足下や辺り一面で跳ねたり、じゃれてるうさきに向けられた。
今、朽木兄妹は現世に来ていた。
ルキアの誕生日に白哉が用意したのは、うさきメインのテーマパークを丸ごと貸し切りにし、ルキアに思う存分うさぎと戯れて貰おうと用意したのだ。
本当はテーマパーク丸ごと地上げして、買い取ろうとしたが、恋次に止められた。
「兄様っ!見て下さい…。子供のうさぎです。可愛い…。あっ!あっちは喧嘩をしている…。…これこれ、止めぬか…。ほほうっ…、こちらは仲が良いな…。団子になっておる…」
ルキアは、あちこち移動しながら、時々嬉しそうに振り返り、輝く笑顔を義兄に向けた。
その様子を離れた場所で優しく見詰めながら、白哉は頷いた。
そして、こんなにルキアるが喜ぶなら尸魂界にも[うさぎパーク]なる物を造ろうと密かに考える白哉であった。
ブログでのルキアさんのお誕生日御祝いは今年で最後にします。鰤を終わらせるにも、ルキアさんを卒業しないとね。最近やっとルキアさんが現在進行形から、善い形で、過去形になりつつあるので今年で最後です。
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