ルキアさんおめでとうですB

そう言いながらも、その視線は直ぐに足下や辺り一面で跳ねたり、じゃれてるうさきに向けられた。
今、朽木兄妹は現世に来ていた。
ルキアの誕生日に白哉が用意したのは、うさきメインのテーマパークを丸ごと貸し切りにし、ルキアに思う存分うさぎと戯れて貰おうと用意したのだ。
本当はテーマパーク丸ごと地上げして、買い取ろうとしたが、恋次に止められた。
「兄様っ!見て下さい…。子供のうさぎです。可愛い…。あっ!あっちは喧嘩をしている…。…これこれ、止めぬか…。ほほうっ…、こちらは仲が良いな…。団子になっておる…」
ルキアは、あちこち移動しながら、時々嬉しそうに振り返り、輝く笑顔を義兄に向けた。
その様子を離れた場所で優しく見詰めながら、白哉は頷いた。
そして、こんなにルキアるが喜ぶなら尸魂界にも[うさぎパーク]なる物を造ろうと密かに考える白哉であった。
ブログでのルキアさんのお誕生日御祝いは今年で最後にします。鰤を終わらせるにも、ルキアさんを卒業しないとね。最近やっとルキアさんが現在進行形から、善い形で、過去形になりつつあるので今年で最後です。

ルキアさんおめでとうですA

一方のルキアは、隊士に急かされ鍛練場に着くと、目の前には誕生日プレゼントが置いてあった。
隊士達のの心使いに涙か滲んだ。
(皆…。ありがとう…。…しかし…、何故…?)
直ぐに?マークが頭の上に幾つも飛んだ。
目の前に置かれたプレゼントは、ぬいぐるみと、食品とで距離を開けて置かれていた。
そして今に至るのである。

「よしっ!決めたぞ…」
ルキアは長い間、考えあぐねたすえ、やっと決心がついた。
『おっ!副隊長が決心したぞっ』
『どっちだ!』
『あっ!消えた速いっ』
『瞬歩だっ!』
『見えたかっ?』『いやっ…。速すぎて見えなかった…』
結局ルキアがどちらを先に手にとったかわからずじまいであり、ガックリ肩を落とす隊士達であった。
その頃ルキアは、ほくほくしながら、プレゼントを両腕に抱え、家帰についた。
ルキアがどちらを先に選んだかを知るのは、ルキア本人と、上司である浮竹、三席の仙太郎、清音の四人だけである。
「そうか…。皆から…」
白哉は妹の嬉しそうにな顔に目を細めた。
「はいっ」
ルキアは匙を片手に返事をすると、周りをチラチラと見渡と、徐々にルキアの頬が弛んでいった。
ルキアは余所見をしながら、匙を口に入れた。「熱っ!」
ルキアは直ぐに口から匙を取りだし、口を押さえた。
「ルキア…。落ち着いて食べなさい…。火傷をする。大丈夫だ。うさぎは逃げない…。今日はこの建物一棟丸ごとお前のものだ…」
白哉は優しく微笑んだ。
「はいっ…。ありがとうございます兄様…。こんな素敵な誕生日を祝って貰てルキアは幸せです…」
ルキアは少しだけ頬を染めた。


Bへ続く

ルキアさんおめでとうです@

ってことでおめ小説

今、ルキアは窮地に立たされ、その表情は険しかった。
そして「クッ」と一言唸った。
(私はどうすれば良いのだ?)
ルキアは視線を辺りに向けた。
姿は見えないが、周囲には確実に幾つかの霊圧は感じた。
ただ殺気はない。
当然である。
何故なら周囲の霊圧は皆見知った霊圧である。
それにルキアがいる場所は、自らの隊舎である13番隊の鍛練場なのである。
そう周りに隠れてる霊圧は全員部下の霊圧であった。
(さて困ったものた…)
ルキアは腕を組み、頭を捻った。
何故ルキアが困っているかというと、ルキアの前には[朽木副隊長お誕生日おめでとうごさいます]
と書かれた飾りの前には[うさぎのぬいぐるみ]と、[高級白玉&きゅうりの副菜セット]が別々に置かれていた。
これだけならばルキアが迷う必要はない。
そのまま有り難く頂くだけだ。
問題なのは、二つの間には、1m近く離れて置かれていたのである。
(何故、まとめて置いておいてくれないのだ?)
ルキアが迷っていたのは、どちらを先に手を取るかであった。
(先にチャッピーを抱いて、白玉きゅうりに…。いやっ…、きゅうりと白玉を先に…。いやいや…っ。やはりチャッピーを…。ああっ…、私はどうすればいいんたっ!…どちらを先に手に取れば…)
ルキアはどちらを手に取るかで、当惑の一途を辿った。ルキアの誕生日に隊士達はルキアの大好きな、[きゅうりと白玉セット」、[うさぎのぬいぐるみ]を買って用意した。
その時、一人の隊士が何気ない一言を発した。
『なあ、副隊長って、[うさぎ]と[白玉]と[きゅうり]、この中で、どれが一番好きなんだろう?』
それに対して、様々な意見が飛び交った。
余りのリディスカッションで、険悪なムードになるほどだった。
結局答えは出ず、ならば直接本人で検証しようとなった。
そして誕生日のこの日ルキアを呼び出し、鍛練場に向かわせた。
皆はルキアがどちらを先に選ぶかワクワクしながら見守った。

Aへ続く
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