ちょっと凹む『プロ野球の新しい形』。


話題:プロ野球


帰って来た【ちょい凹シリーズ】、今回はプロ野球でございます。

“もしもプロ野球が、こんな感じだったら?”

軽く凹む事間違い無しでしょう…。


――――――


@

選手よりも審判員の方が遥に人気が高く、テレビのスポーツニュースや新聞でも審判の活躍がメインで報じられる。

選手は皆、試合で実績を積んで、引退後、審判になる事を夢見ている。


A

観客が始球式にしか興味がないので、ゲームが始まった途端、皆一斉に帰り支度を始める。


B

怪我防止の為、選手全員がモビルスーツを着てプレイしている。


C

選手よりも、球場のビール売りのお兄さんの方が遥に身体能力が高い。


D

ウグイス嬢が、森進一のモノマネで場内アナウンスをするので、聴いている観客もつられて森進一の顔になっている。


E

経費削減の為、1試合で使用出来るボールの数が1個と決められているので、誰かがホームランを打ったり、ファールボールを観客ががめたりすると、その時点で試合終了となる。


F

WBC日本代表チームが壮行試合で、少年野球の強豪チームにノーヒットノーランで完敗。選手が完全に自信をなくす。


G

アンパイア(主審)が身長5メートルの巨人なので、ピッチャーは遠近感が狂って非常に投げにくい。


H

プライバシー保護の為、テレビの野球中継では選手全員の顔にモザイクをかけ、名前は匿名とする事が義務づけられた。


I

球団マスコットの着ぐるみの中に入っているのは実は球団のオーナー。


J

監督、コーチ、選手の全員が“雨男”なので、ドーム球場以外の試合は全て“雨天中止”となる困ったチームがある。


K

外野の自由席に簡易テーブルを持ち込んでマージャンをしている奴や、試合は全く観ずにキャッチボールを楽しむ奴、夜空の星を眺めて物思いに耽っている奴…そんな客ばかりである。

…あっ、これ、昔の川崎球場だ!(°□°;)



―――――――


おしまい♪(^w^)

 

ウソ発見器と沈黙の容疑者(真エピローグ後編=完結)。

話題:SS


『なるほど、理屈は通っている。しかし…例えば、こちらの私と向こうの私が出会ってしまったら…どうなるのだろう? 二人の私が一つの世界に同時に存在する事は可能なのだろうか?』

『正直…その部分は私にも全く想像がつかないのですが…やはり、“一つの世界には一人の人間”というのが、宇宙の自然な摂理であるような気がします』

『そうなると…もし、向こうの世界の私がこちら側に来たら、私は消えてしまうか吸収されてしまうか、或いは逆に向こう側に飛ばされてしまうかも知れないな』

『そして、もし…向こう側の世界が、人間が生存するのに厳しい環境だったとしたら…』

『…いずれにしても恐ろしい事だ』

『はい。ですから、こちら側に潜り込んだ向こう側の人間をいち早く見抜く為にも【EMMA】の設置をお願いしたいのです。国の主要機関はもとより、人が多く集まる公共施設や巨大商業施設に【EMMA】のセンサーを設置し、それを中央のスーパーコンピューターに繋いで、そこにある全ての会話から“異世界の匂い”を抽出するのです。その為には【EMMA】のセンサーに超高性能隠しカメラを組み込む必要もあるでしょう』

『目には見えない巨大な蜘蛛の巣を国中に張り巡らせる感じだな』

『的確な表現だと思います』

『【インビジブル・スパイダーネット計画】と云ったところか……しかし、そうなると、現在の体制ではとても間に合わん。今はまだ、この件について知らせていない機関にも協力を仰いで人員を割いて貰わない事には…』

『…もし、そうであれば、もう一つだけ要望があるのですが…』

『何だね? 私に出来る事であれば可能な限り君の力になろうと思う』

『有難うございます。実は…』



―――――



少し気持ちをサッパリさせようと、町村は洗面所の冷たい水で顔を洗っていた。

頭が混乱している時は、意外とこういう単純な事が効く。

冷たい水で顔を洗うとか、深呼吸するとか、生き物としての根幹に繋がる行為は自らを一旦フラットな状態に戻すのには非常に効果的なのだ。

その時、町村の背後でギィとドアの開く音がした。

『おお、やっぱり此処か…』

町村が両手で顔を拭きながら振り向くと、そこには課長の姿があった。

『課長…どうしたんですか?』

口ぶりからすると自分を探していたようだが…

『取調室で仁来さんが待ってる。なるべく急いで行ってくれ』

これは町村にとっては意外であった。強引ともとれる取り調べの終わらせ方からして、自分が“この事件”に関わる事を、仁来はあまり歓迎していないように思えたからだ。


《続きは追記からどうぞ》♪

 
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ウソ発見器と沈黙の容疑者(真エピローグ前編)。


話題:SS


『【EMMA】か…』

佐々岡の言葉に仁来は大きく頷いた。

『はい。私は取調室の隣の部屋からマジックミラー越しに二人の様子を観察していたのですが、【EMMA】の名前が出た途端、彼の態度が急変したのです』

『それは何かありそうだな。何故、彼は【EMMA】に食い付いたのだろう?』

『恐らくは…スペックを知りたかったのだと思います。彼が、我々の世界に限りなく近い“パラレルワールド”から来たと仮定して、外見から正体を見破る事はまず不可能。だとすれば…』

『【EMMA】に、彼らの正体を見破る力があるのかどうかを見極めておきたかった…そういう事か』

『恐らくは。そこで私は、相手を牽制する意味で敢えて【EMMA】のシステムの一部を彼に話して聞かせたのです』

『なるほど、抑止効果を狙った訳だな』

『その通りです。結果、彼が明らかに【EMMA】に対して警戒する態度を見せた事から、それなりの抑止効果はあったのだと思います。同時に、【EMMA】が“パラレルワールドの人間”に対しても正常に作動する事が判りました。これは我々にとっては大きな収穫です』

『逆に、彼らにとっては大きな不安材料である訳だ。で、私は現場を見ていないので細かい事は判らんのだが、彼は【EMMA】のどの部分に警戒感を抱いたのだろうか?』

佐々岡が繰り出す矢継ぎ早な質問にも、仁来はまるで、この問答は想定済みであるかのように冷静を保っていた。

『それは…真偽の判別の精度や情報処理速度の速さもさる事ながら…彼が最も警戒したのは、やはり、【EMMA】の秘匿性にあると私は考えます』

『秘匿性…』

『そうです。【EMMA】はワイヤレスで作動し、その情報を更に離れた場所にある端末で受け取る事も出来ます。つまり、やり方次第では、相手に全く気づかれずに【EMMA】を使用する事も可能だという訳です』

『確か、【EMMA】のセンサーパネルは、本体と切り離して独立設置する事も可能な仕様になっていたな』

『はい。そこで一つ、私の方から要望があるのですが…』

『何だね?』

『政治や経済など、国の主要機関の建物の内壁に【EMMA】のセンサーパネルを早急に設置して頂きたいのです』

ううむ…佐々岡は思わず唸った。

『…それは、大変な作業だぞ』

『承知しています。しかし、パラレルワールドから侵入して来たのが彼一人ではなく複数の仲間が居るとして、もしも、国の中枢機関に潜り込まれるような事にでもなれば、国が丸ごと彼らに乗っ取られるような恐ろしい事態にもなりかねません。そのような事態だけは絶対に避けなければなりません』

二人の間に沈黙が流れる。言うまでもなく、佐々岡の沈黙は決断の為の沈黙であり、仁来の沈黙はその決断を待つ為の沈黙である。



《続きは追記からどうぞ》♪

 
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【仲手川酒店を】今夜は完結編イブなのです【知っていますか?】。


話題:明日の予定


【クリスマス】に【クリスマスイブ】があるように、【完結編】にも【完結編イブ】があるのです。

そして今夜が、その【完結編イブ】…。

さあ、貴方が大好きな“靴下の親指の穴”を指で広げて、そこから夜空を覗いてごらん♪

きっと見えるはず…

トナカイのひくソリに乗った季節はずれのサンタクロースが【完結編】を持って、近付いてくる姿が…

でも、よく見れば判るのです。ソリをひいているのはトナカイではなく、トナカイ・キイチだという事を…。

体はトナカイで、顔は中井貴一…それが伝説の珍獣【トナカイ・キイチ】なのです。(‘o‘)ノ



そんな訳で…



【完結編】は実は八割方書き上がってはいるのですが、まあ、時間も時間ですので、明日の昼間にお届けしようと考えておりますV(^-^)V

 

ウソ発見器と沈黙の容疑者(エピローグ後編)。

話題:SS


異世界が存在する可能性が高くなった。そう語る佐々岡に、仁来が同意する。

『ええ、現時点で安易な断定は出来ませんが…可能性が高くなった事は間違いないでしょう』

『うむ…』

僅かな沈黙の後、先に口を開いたのは内閣機器管理室の佐々岡だった。

『で、彼の身柄なんだが、まだ麹町署かね?』

『いえ、それが…これ以上、あの場所で取り調べを続けるのは危険と判断し、予め手配しておいた通り、彼の身柄は防衛省内の秘密地下施設へと私の部下に移送させました。何かご指示があれば、それに従います』

『いや、賢明な判断だ。万が一にでも“異世界の存在”が外部へ漏れるような事にでもなれば、それこそ日本全体がパニックに陥ってしまう』

『同感です。この“時空場の歪み”に関する問題は、出来れば極秘裏に処理したいというのがウチの考えです』

『そうだな。それで…彼が元々存在していたいた異世界というのは、いわゆる多層世界、“パラレルワールド”と考えても良いのだろうか? 君個人の意見で構わないので、是非とも聞かせて欲しい』

その声は穏やかではあるが、同時に、相手に対して有無を云わさない強さを持っていた。

『はい。あくまでも、私の個人的な推測ではありますが…』

仁来は改めて念を押してから、自らの考えを述べ始めた。

『やはり、パラレルワールドと考えるのが妥当だと思います。実際、容疑者の男は、外見上、我々と何ら変わりの無いごく普通の人間でした』

『そうか、姿形からは見分けが付かないか』

『はい。外見は普通の日本人で、取り調べ中に話していた言葉も標準的な日本語、特におかしな点はありませんでした。もっとも、会話時間が短かかったので、或いは長く話せば色々とおかしな点が出てくる可能性はありますが』

『という事は…その容疑者が沈黙を続けていた理由は、世界間の微妙な違いを悟られたくなかったから…そう考える事も出来るな』

『その線が濃厚かと』

『しかし、そうなると…敢えて正体がバレる危険を踏んでまで、こちらの取り調べに応じた理由は何なのだ?』

『それは…間違いなく【EMMA】の存在でしょう』


―――――

《続きは追記からどうぞ》♪

 
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