Sea-Sky Diary

言葉足らずと言われる僕が

こんなに長い手紙を貴方に書いたら

さぞかし驚くことだろう

それが恋文だとしたら、なおさら。

[世界で一番…]

似合わないことは重々承知だ。
ベタな恋愛漫画じゃあるまいし、何でウジウジと書かなければいけないのだろうか。

僕だって、本当は自分の口で伝えたいのだ。あの担任の国語教師に。

…そう、相手は『先生』だ。『先生』だから、こんな手段になったんだ。面倒臭いことに。

だが、その面倒臭さを楽しむ自分もいる。
今までならそんなことは避けようとしていたはずなのに…『恋は人を変える』というのはどうやら本当だったようだ。

とはいえ、さすがに長すぎるな。
借りた本に挟んでこっそり渡すには目立つだろう。
一枚か二枚程度にまとめなければ…

「…無理だ。」
僕はまたシャーペンを投げる。

僕に文章書きは向いていないのか、上手くまとめることができない。
どれを削るべきか…いや、削れない。
どれも本当のことだから。本当に伝えたいことだらけだからだ。無駄な言葉は入れてないつもりだ。

「ハァ…寝るか。」

こうして、また完成せずに終わる。

世界で一番短い恋文はどんなものだろうか
『先生』なら知っているだろうか
聞いたらさすがに怪しまれるだろうか

「…好きですよ、愛してます。」

「好き」も「愛」も、口にするだけなら誰にでも出来る。
それを信じる人もいるのだろう。
でも僕にはどうもピンとこないのだ。
教会で愛を誓ったって、何年かして別れるカップルは何組もいる。

「…芭蕉さん」
名前を呼ぶだけで伝えられたら、どんなに楽だろうか

『曽良君』
あの人は、何を思って名を呼んだのだろう

『キスしていいですか？』
どうして、目を閉じてくれたんだろう

…また、書きたいことが増えていく。
『また、キスがしたいです』
毎日、毎日、増えていく。

このままでは僕の手紙は…

世界で一番、長い恋文。

end?
・・・・
[それは突然に。]の続きです。青い曽良です(笑)
…ラブレターでえらい長文になったというのは私の経験です(苦笑)７枚になった…
メールで良いじゃん、と言われそうですが…まあ、管理人の理想です←