話題:今日見た夢


印象の深い出来事があったり、何かを気にしながら或いは考えたまま眠りにつくと、その夜の夢はそれら物事をダイレクトに反映した物になる事が多い。

今日は朝から大型の台風18号が居住地域を直撃する事が確実視されていた上、ちょうど寝床についた辺りから風が強く唸り始めたので、自然、昨晩は明日訪れるであろう台風の心配をしながら眠りにつく事になった。「これはきっと台風関連の夢を見るに違いない」そんな事を思いながら。

そうして訪れた夢の中の世界。

私は何故か新幹線に乗っていた。それも団体の貸切車両らしい。どうやら、現実の私が夢の世界に落ちるのと同時に、新幹線の車内で座席二つを占領して眠っていた夢の中の私が目を覚ましたと云う設定らしい。

真後ろの席から話し声が聴こえて来たのでシート上から頭だけを出して振り返ると、そこには王(貞治)さんと長嶋(茂夫)さんが並んで座り談笑する姿があった。更にその後続の席に目をやると…

居るわ居るわ。現役OBごちゃ混ぜのプロ野球選手達の姿が延々と連なっていた。

それを見た私は、自分がプロ野球の選手で、明日の試合に向けて新幹線で移動中である事を思い出した。状況を理解した私が前を向いて座り直すと今度は前の座席から顔を覗かせる者が居た。それは欽ちゃん(萩本欽一さん)だった。

そして欽ちゃんは私に向かってこう言った「明日の試合、君に四番任せるから頑張ってネ」。

えっ!?王さんと長嶋さんが居るのに私が四番!?(((((((・・;)

プレッシャーを感じながらも私は欽ちゃんにこう言い返していた。
「判りました。監督の期待に応えられるよう頑張ります!」

えっ!?欽ちゃんが監督なの!?

自分で言っておきながら、このチームの監督が欽ちゃんだという事に私はこの時初めて気づいたのだった。

すると、萩本監督の横からもう一つ別の顔が現れ、こんな事を言って来た「ま、楽にやろうよ」。

それは高木ヘッドコーチだった。

但し、高木ヘッドと言っても高木豊氏ではなく、高木ブーさん。何故、ブーさんがプロ野球チームのヘッドコーチになのだろう…。

そして夢の中の私は新幹線の中で再び眠りにつき…現実の私が目を覚ました。

風が窓を叩きつけている。台風の中の朝だ。

目を覚ました私は、つい今しがたまで見ていた夢の事を思い出していた。てっきり台風の夢を見るだろうとばかり思っていたのが、実際に見たのは野球の夢。何故、台風ではなく野球なのだ?

少し考えたところで、ハタと気づくものがあった。そうだ。昨日は、ヤクルトのバレンティン選手が日本プロ野球界のシーズン本塁打記録を実に49年ぶりに塗り替えるという歴史的な出来事があったのだった。私の潜在意識は、その夜に見る夢の選択として、台風より野球を選んだ…とまあ、そんなところだろう。そうか…そっちの方が来たか。

それまでの記録は王さん、ローズ、カブレラの55本。そうなると夢の中で私の後ろの席に王さんが座っていたのも頷ける。更に、監督が欽ちゃんだという事にも納得が行く。何故なら、萩本欽一さんはかつて、コント“55”号を坂上二郎さんと共に結成していたから。

考えてみれば本塁打も台風も数える際には同じく“号”を使うという共通点もある。一見、無節操に思えて実は変なところでしっかり繋がっていたりする。夢とは面白いものだなと、私は改めて思ったのだった。

それにしても、高木ブーちゃんの出現理由だけは未だに謎であるのだが…。


【終り】。

追記

台風の被害が出た地域のいち早い復興を祈りつつ…。