話題:詩


『僕が作詞作曲した君に捧げるラブソング、今から唄うから聴いてくれ』

それは大きな栗の木の下の出来事。貴方は突然そう言うと自信満々で弾き語りを始めましたね。世界でただ一人、私の為だけに存在する歌。とても嬉しかったわ。でも……

唄い始めて三十秒で私は気づいてしまったの。貴方が作ったという歌、その歌詞は石川さゆりの《天城越え》と一字一句違わないものだと言う事に。貴方は思い込みが激しいから、きっと自分が作詞したような気になっていたのね。けれども……

もっと驚いたのは、その曲のメロディーがB'zの《ウルトラソウル》と全く同じだった事。《冬の華》の歌詞を《ウルトラソウル》のメロディーで最後まで違和感なく唄いきる。よくもまあ、そんな器用な事が出来るものだと逆に感心してしまったわ。

そして、唄い終わるのと同時に天から栗の実が落ちて来て貴方の頭を直撃した…。きっとあれは、変なものを聴かされた栗の木がみせた、せめてもの抵抗だったのだと思う。

貴方の作った私だけの歌。栗の木には不評だったみたいだけど、私は、ラーメンにチャーシューが一枚多く入っていた時と同じぐらい満足でした。

だから、貴方はずっとそのままで居て欲しい――そんな気持ちを込めて、今度は逆に私が貴方に捧げる歌を作りました。歌詞とメロディーを楽譜に書いて送ります。次に会った時、今度は栗の木の下以外の場所で、また弾き語りで歌って下さいね。

かしこ。


◇◇◇◇◇

‐オリジナル楽曲‐

『毎日がエブリデイ』

空の青さはスカイブルー
雨の日だってレイニーデイ

囁くようなウィスパーで
たった一つのオンリーワン

感じるままにフィーリング
私の心はマイハート

微笑むスマイル
涙のティアー
夢見るほどにドリーミン

貴方の名前はユアネーム
本当のトゥルーが待っている

*毎日がエブリデイ
 毎日がエブリデイ

昨日の事などイエスタデイ

明日はきっと
明日はきっと
明日はきっと

トゥモローになる。

◇◇◇◇◇

*気が済むまで好きなだけリピート。

メロディー…音符は全部【ソ】で。