あ、ダメかも。そう思った次の瞬間に、私は地面にへたり込んでいた。

混雑する駅構内でうずくまる私を人々が遠巻きに避けて通っていく。私はまるで水面に投げ込まれた小石のような気持ちになった。輪を描く水面、沈んでいく自分。

その日から私は突然世界との関わり方を忘れてしまった。

話題:みじかいの