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あと二ヶ月で私の呪いが発動する。あの子にうまくまだ愛されていると思わせておいて、とびきり素敵なお写真を撮らせてもらったら、呪いの言葉と一緒にあのクズに送りつけるの。

呪いの言葉を考えないと。その他はすべてただのアイテムでしかないのだ。わたしのその呪詛の言葉だけが、呪いの本質。

それだけで狂ってしまうような、そんなぞっとする程、美しくて鋭い言葉を、どうか神様わたしの唇に与えてください。

ツイッターで『前世でどんだけ徳を積んだら某サッカー選手と結婚〜』というツイートが回ってきまして。勿論そんなこと本気で言ってるんじゃないだろうけれど、何でもかんでも前世のせいにして、その女性の今までの努力は加味されねーのかよと苛っとしました。じゃあお前らも前世に徳を積んでたら今そうじゃねえのか、今までの何年だか知らんが生きてきた間、努力してなかったせいじゃねえのか。クソッタレ。

と言うのも、あの子が「あんなに酷いことをして、それでもあなたにこれだけ愛してもらえるなんて、私はきっと前世であなたの命を救ったのかもしれない！」などと宣わったことを彷彿とさせて、腹が立っただけだ。

本当に、なんでもかんでも自分が可愛いんだから笑ってしまうな。

半年近く毎日毎日メッセージをやり取りしていたのが、今はもう一週間話していない。毎日ぼろぼろと心臓にこびり付いていた執着が剥がれ落ちていくのが分かるけれど、どうしてもあと少し、ほんの少しが落ちてしまわない。

裏切られていた記憶がわたしの足元の地面を揺らす。そのまま底が抜けそうな程、深い深い恐怖と悲しみを覚えている。

ふこうになればいいのに。

鬱きた、また。やばい。かも。

私だけのものにする魔法をかけて、もうどこにも行かせたくなかったの。小さなお部屋に鍵を掛けて閉じ込めて、私だけを見ていてほしかったの。

あなたは、悪い子ねえ、とても。

その小さな嘴で鍵を開けて鳥籠から出て行ってしまう小鳥なんて、羽根をむしって串刺しにしてやりたかった。

わたしたち、相容れないのよ、所詮。

ああ、誰か、私を誰かのものにシて。

ああ、どこにも行けない、どこへも帰れない。ひどく孤独だ。知らなければ、こんな孤独も覚えずにすんだのに。