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無題

あなたに関するすべての絶望を言葉にして差し出したい。

いつも拍手ありがとうございます。嬉しいです。

八月を、呼ぶ

絶望は親しげな顔をして私に寄り添ってくる。心地良い絶望の海に浸かって私はぼんやりと辺りを見渡す。自分の存在価値なんて、疑い始めたらもう切りがない。ゼロに辿り着くまで、ありとあらゆる可能性を否定するしか道はないのだ。

朝の駅のホームで誰かの名前が呼ばれる。私はそれについて少しいいな、と思う。誰かに探してもらえるのはいいな、と思う。外で独りぼっちで立っている心許なさを払拭してくれるような気がする。

今日はまるで季節感のない月曜日で、遠くから近くから聞こえる蝉の声もまるで抑揚がない。風は冷たくて、今にも雨の降りだしそうな空はのっぺりと均一に灰色である。背骨を伝う汗が一筋、尾テイ骨へ滑り落ちていく。

ああ、私はこの私だけの絶望を形にしたいよ。生きた証を残したいよ。

虚無感

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目を覚ませよ

大丈夫、大丈夫。現実はいつも想像よりは少しだけマシ。目を見開いて前を向け。耳を塞ぐ手を退けろ。大丈夫、大丈夫、大丈夫。生きられる。

朝、起きた瞬間に自分の存在を怪しむ。夏の朝の涼しい気配が私をなかったものにしようと、部屋中に満ちる。

明日も幸せに生きる。

大丈夫

逃亡願望

頭をかち割りたい。自分の頭を。だめだ、ダメだ。私だけが幸せになれるなんてそんなこと、ああ、でも口にしてはいけない決まりを作ったんだ、自分で。じゃあ誰が代わりに私の憂鬱を壊してくれるの。壊して、壊して、壊して、よ。もういやだよ。こわいのはいやだよ。さびしいのもいやだよ。不幸なのもいやだよ。疎まれるのも、呪われるのも、いやだよ。落胆させるのも、いやだよ。助けて、たすけて、だれか、あの人を救って。私は私でどうにかなれるから、だから、あの人を助けてあげて。私は大丈夫だからどうか、あの人を、どうか、ああ、どうしてなんですか、かみさま。醜い傷痕を引いて引いて引いて引いて、隙間ないぐらいに傷付けて、そしたら、私の方が不幸になれるの?

逃げたい

寄り添い、眠りたい

私の中で絶望は早くに産み落とされすぎた胎児のように干からびている。赤黒い塊は息絶えたふりをして私を見ている。獲物を狩る、捕食者の目で私を見ている。再び私に取り上げてもらいたくて仕方がないのだ。また自分を抱いてほしいと願っている。

可哀想な絶望。絶望は私を愛している。私は絶望に情を抱いている。

私の中、どこかにお前はいるのだ。息を殺して待ちわびているのだ。私がまたお前に囚われるその時を待っているのだ。

頭の中身をすべて放り出してしまえば楽になれると分かってしまった。考えないことは夢物語のように私に安楽を齎す。何も考えたくない。何も、なにも、なにも。

笑っていればいいのよ、とあの人は言ったのに。

助けてほしい、もう考えたくない。知りたくない。知らないふりをしていたい。自分だけの幸せを求めていたい。なんで、どうして、放っておいてくれないの。

絶望

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性 別 女性
系 統 アキバ系
血液型 O型