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まぶたをとじると突然、かなしみが一滴垂れ落ちた。楽しかった思い出はシルエットしか残っていなくて、つらく当たったこととか、ひどい態度をとったこととか、そんな歯がゆい思い出ばかりがまぶたの裏に浮かんでくる。

四年間いっしょに暮らした妹が昨日、引っ越していきました。一ヶ月前は考えてもどうしようもないことを何度も何度もうじうじと考えて、妹にあきれられていましたが、引っ越しの日が近付くにつれ、諦めのような気持ちで比較的穏やかに送り出すことができました。

一年目、二年目は仕事のことでかなり精神的に参っていたし、思うようにお金も手に入らなかったので、妹に当たったような気がします。
三年目は途中から無職になって、遊び呆けたり、実家に帰っていたり、自動車学校に通ったり、そんなことをしていたら、あっという間に貯金が尽きて、妹に光熱費を半分負担してもらうことになってしまいました。
四年目は妹が就活で忙しく、私はうまく転職はできたものの、派遣のためにやっぱりお金の遣り繰りがうまくできずに苦労をかけました。
もっとご飯につれていってあげたり、おごってあげたりできたらよかったなあ。私ってほんとケチだなあ。

こんな姉と四年間いっしょに暮らしてくれた妹は本当に心が広く、大きな人間です。
私よりもうんとうんと幸せになってほしい。

４月になったら私も引っ越して、彼といっしょに住むのだけれど、今はただ、ひとりぼっちになった部屋でありがとうを噛み締めている。

家族

みじめなものをみずから大口をあけて飲み込んでやったら、なんとなく生きるのが楽になりました。

絶望は私の後ろ髪ばかりを好んでいるので、背を向けて逃げる私を執拗に追いかけてくる。
くるりと振り向いて笑ってやると、ひどく興を殺がれた顔をして目を逸らした。

どっちに転んでもいいように、毎日サイコロを用心深く振る。
そうやって自分で構築した毎日を生きているんだと思います。

今月で妹との四年間の生活が終わります。彼女はしあわせになります。私がそう願うから、きっとかならずしあわせになります。
ありがとう、ありがとう、大好きだ。