きよ、あいしてる、もう伝えることもできないけど。執着だけが自分の愛の形だと、この年齢になってようやく気付いた。あいしてる、あいしてる、あいしてる、だから、わたしのものになって。
狂うくらいに
ああ、むなしさのきわみ。
きよ、きよ、あいたい。きよにあいたい。
うねるような水の流れを見ながら、この波間にお前を突き落とし、押し込んでしまえたら、どんな顔をするかなって考えていたよ。
わたしのものにならないわたしのすきなものなんて、この世からぜんぶ、消してしまいたい。
こんなにも、執着しているのに。(決して愛しているとは言わないことにしました)
年々、年の瀬を迎えるのが早くなる。職場で鏡餅を出した記憶が一年も前のこととは、とても思えない。
きよのことはよく思い出す。思い出す度に、夢だったのか、妄想だったのか、現実だったのか、分からなくなる。
「あなたは、しあわせ、でしょう?」
きよがそう言ったから、わたしは今日もしあわせでいます。