2012-9-2 21:06
九月のイルカは夏の空に消えた(還元された一枚の写真から生まれた小さな断編)。
話題:SS
僕の五十メートル程先、秋の気配に背中を追われるように夏のイルカが九月の舗道を歩いていた。
海や水族館以外の場所でイルカを見掛けるのは非常に珍しい事だ。
そんな地の不思議な光景に呼応するかのように空もまた不思議な紋様を浮かべていた。太陽は未だ真夏に留まり、そこかしこに浮かび流れる入道雲を照らしていたが、その中に大きな黒い雲があって、その真下だけに雨が降っているのだ。
異端の雲から落ちてくる雨はとても大粒で激しく、油断したアスファルトの上、瞬く間に小さな湖を次々と造り出していった。
着かず離れずの状態で夏のイルカの後ろを歩きながら、(このイルカは何処へ向かって歩いているのだろう?)などとスポット・レインに濡れながら考えていると、不意に、イルカが宙に向かって跳ね上がり、まるでプールに飛び込むかのようにアスファルトの地面に美しい流線型を描きながら飛び込むと、そのまま姿を消したのである。
よもやの出来事に呆気に取られながら、ちょうどイルカの消えた辺りに駆け寄ると、そこには小さな水溜まりがあって、仕立ての良い鏡のようにキラキラとして空を映し出していた。
容赦なく照りつける太陽にぽっかりと浮かぶ白い入道雲。それはまごう事なき“真夏の空”であった。
最後の夏空を閉じ込めた小さな水溜まりに夏のイルカが消える。それはごく自然な成り行きであるように僕は感じていた。
軽く屈んで水溜まりを覗き込むと、マシュマロのような雲の間を気持ち良さそうに泳ぐイルカの姿が見えた。成る程。夏のイルカは、何処までも永遠に、夏という季節を泳ぎ続けたかったのだ。
イルカの消えた夏空、小さな水溜まりに、恐る恐る片足を踏み入れてみる…
僕も、あのイルカのように、永遠の夏空を翔べるのだろうか?
しかし、結果は、ただ靴下を濡らしただけだった。
僕は自分が“夏のイルカではない”事を改めて知り、永遠の夏にまだちょっと“うしろ髪”をひかれながら、色褪せたアスファルトの舗道を、秋へと向かって歩いていった。
【Fin 】
《追記にプチ解説あり》。
《プチ解説》
今回掲載した写真、実は昨日アップした『近所のピラミッドが…』で使用した物の“ほぼ元写真”となっております。
“ほぼ”としたのは、保母さんが撮ったからではなく、“ほぼ”だから“ほぼ”なのです♪つまり、バカボンのパパだからバカボンのパパなのだ、と言うのと同じ論理ですね(゜◇゜)ゞ
それは良いとして、この写真がどのようにしてあの写真のなったかを簡単に説明しますと、
まず、写真の左半分だけを残して右半分は消去します。
次いで、フェンスとその後ろの景色も消し、フェンスの影が斜線となって落ちている舗道の部分をフェンスがあった所に嵌め込みます。
そして、完成した左半分を左右逆にして、空いている写真の右半分に持っていき、写真全体が埋まったところで全体にアンバー(琥珀色)のフィルターを濃さを調整しながらかけます。
最後に、塩と胡椒で軽く味を整えて、はい完成♪(ウソ)(*´∇`*)
という感じになっております。
ヽ( ̄▽ ̄)ノ
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が猫背でチョコチョコ歩く姿は運動会の競技みたいだズタ袋はいてピョンピョンはねる競技
美しい流線型を描いて‥この言い回し洗練されていて洒落てるなあ流線型って言葉にはSFや未来のイメ-ジがあるけど欧州の70'sレトロ家電のイメ-ジもある
仕立てのよい鏡‥まさに明鏡止水だなあ手前のモスグリ-ンのもシックで落ち着ける雰囲気で‥アスファルトの鋪道にはプラタナスが植わってそう
こりゃまたタイムリ-なんだけど若かりし頃のTOKIOに似た四人の青年グル-プとイルカがでてくるPVがあって曲調も様が好きそうな感じだったのよヽ(≧∇≦)ノ゙
a1のsummertime of our livesって曲なんだけど‥良かったら聞いてみてネクロマンティック♪
一輪のヒマワリをそっとイルカの泳ぐ水溜まりの夏空に捧げる♪(*´∇`*)
そんな場面を想像できるのは、みぃうしか居ないだろうなあ〜(*´∇`*)
メチャメチャ素敵なシーンだ。見事に一本取られた!\(゜o゜;)/
いや本当、世界の中への溶け込み方がさすが演技者だよなあ♪ヽ(*´▽)ノ♪
ね、9月のイルカ♪って何かいいでしょ?(//∇//)
その辺のイメージを感じ取ってくれたのも嬉しい(*´∇`*)
写真はねぇ(笑)…言葉で説明するのけっこう難しいわ(*≧∀≦*) そんなややこしい作業じゃないんだけどね(//∇//)
え!城さんが!?ヽ(・∀・)ノ
まだ健在で活躍中なんですねぇ♪ヽ(´▽`)/
この平成の時代に城みちるさんの状況について話す…なんかいいですよね(笑)ヾ(*T▽T*)
わぁ〜
すごいなっ
写真のイメージを元に このお話を作り出せるって すごいなっ
このお話自体も すごいなっ
すごい好きだなっ
9月のイルカって すてきな言葉だなっメッチャ惹かれるなっ
トキノっちに夏の不思議なひとときに連れてってもらっちゃった
最後に そっと一輪のひまわりをイルカの水たまりの夏空に差し入れしたいなっと思っちゃった
写真の編集は…頭グルグルグルグル バカボンのほっぺただぁ〜
↑難しくて頭グルグルってコトですっ♪
おお、懐かしい♪ヽ(*´▽)ノ♪
なんか、主題歌が頭の中に流れてきました(*´∇`*)
トリトン役は、イルカに乗った少年・城みちるでヾ(*T▽T*)
すぎちゃん(´▽`;)ゞ
いつかは何かやらかすだろうと思っていたけれど…やっぱり、やらかしてくれたヽ(・∀・)ノ
いや、でも命に別状がなくて本当に良かった(o^−^o)
写真の加工は…やってみると意外と簡単なのだけど、説明するのけっこう難しいかもヾ(*T▽T*)
そしてオリハルコンの剣を持った緑の髪の少年(中年?)に会えたかもしれない
イルカちゃんうまく水たまりにぃ飛び込まれてぇヨカタれちゅニャリンよん
飛び込みがぁ上手くれきにゃかたらぁすぎちゃんみたいにケガちマチュピチュニャリンからぁチーンッ
写メちゅんごい裏技がぁあるにょれちゅニャリン
コハルわぁ説明聞いてもぉ理解がぁれきてにゃいれちゅニャリンよん(≧▽≦)ギャハハハハッ
そうなんですよ♪ヽ(*´▽)ノ♪
端末の中だけでけっこう色々な事が出来て…そこは、スマートフォンのいいところだなあ〜って(*^^*)
ただ、やっぱり画面が小さいので、細かい作業はちょっと厳しいんですけどf(^_^;
で…なんとヽ( ̄▽ ̄)ノ
千本松原にペンギンが!?三( ゜∀゜)
そう言えば…
私の友人も昔、世田谷の路上で角を曲がろうとしたら、同じく向こうから角を曲がろうとしていたペリカンとぶつかりそうになって、お互いにビックリして来た道を共にダッシュで引き返した事がある…と頑なに主張し続けていましたヾ(*T▽T*)
おはようございます
(゜o゜)へぇぇーっ
そんな形成外科のオペみたいな事ができるんですね!
すごいです!
私は、なんだか両脇の物が麻の布みたいに見えてました
(^。^;)
だから全然わからなかったです
イルカが歩いてるのに会えたらうれしいかも
知り合いは、昔沼津の千本松原でペンギンに会ったって言い張るんですよ〜
松の木からちょこんと覗いてたって