『洋食屋の贅沢な時間』
手にした革張りのメニューの裏表紙には、恐らくこの店のオーナーが書いたと思われる、流れるような達筆でこう書かれていた…。
[当店の料理は、冷凍食品やレトルトなど作り置きされた料理をただ温めるだけのファストフードではなく、お客様の御注文を受けてから一つ一つ心を込めてお作りさせて頂く物となっております]
こぢんまりとしながらも洒落た雰囲気の洋食屋、奥側の一席に腰を下ろした料理研究家の女性は、満足そうな顔で、その文言に目を通していた。
これからの時代の食文化は、云わば食の原点とも云える“地産地消”“家庭料理”に立ち還って行く事が望ましいと、最近になって彼女は思い始めていたのだった。
ちょうどそんなタイミングで此の洋食屋の噂を聞きつけ、試しに店に入ってみたのだが…
(どうやら、足を運んで正解だったみたいね)
彼女は内心呟いた。
しかし‥正解かどうかはまだ判らない。大切な問題はまだ残されているのだ。
それは勿論、料理の味である。
いくら良い素材を使い、一つ一つを丁寧に調理した出来立て作り立ての料理であっても、肝心の味が今ひとつでは何にもならないだろう。
「さてと、何を頼もうかな‥」
彼女は、メニューに並んだ料理の名前を眺めて少し考え込んでいたが、ややあってテーブルの上の呼び出しベルをチリンと鳴らした。
直ぐさま、先程、彼女のテーブルにメニュー表とほどよく冷えた水を運んで来た若い男性のウェイターがやって来て、爽やかな笑顔で口を開いた。
若給仕「御注文はお決まりになりましたでしょうか?」
それに対し、つられた訳でも無いだろうが、料理研究家の女性も微かな笑みを浮かべ、メニュー表の一点を指差しながら答えた。
女性「そうね…この、自家製オムライスにしようかしら」
若給仕「自家製オムライス‥で御座いますね。かしこまりました」
女性「以上でいいわ」
若給仕「かしこまりました。…あ、それと…其方のメニューにも書いてあります通り、当店では“御注文頂いてから作り始める”スタイルを取らせて頂いておりますので…料理をお運びするまで、少々お時間がかかってしまうのですが…」
女性「ああ、それなら大丈夫。やっぱり、こういうスタイルって、どうしても時間かかっちゃいますものね。でも、だからこそ“手間暇かけた料理”を食べる時に、人は大きな喜びを感じるのかな、なんてね」
彼女の言葉に、若いウェイターは嬉しそうな表情を見せた。
若給仕「ご理解頂き有り難うございます。シェフも喜ぶ事と思います」
深々とした一礼を残して、若きウェイターは厨房の方角へと歩き去った。
あの若いウェイターの嬉しそうな笑顔…もしかすると彼はこの店のオーナーシェフの息子なのかも知れない…彼女はそんな事を思っていた。
家族でこぢんまりとやっている町の洋食屋…その家庭的な雰囲気が、店により一層の暖かみをもたらしている。
料理に多少時間が掛かるのは仕方ない。むしろ現在は、そうして食事に時間を掛けられる事が“本当の贅沢”なのだろう、と彼女は思った。
そして、ハンドバッグから雑誌を一冊取り出し、それを読みながら料理を待つ事にした。さすがに料理研究家として数々の店を訪れているだけあって、この辺の間の持たせ方は実に手慣れた物である。
そうして‥待つ事30分。料理が運ばれてくる様子はまだ無い。
彼女は再び雑誌に目を落とした。
更に30分が過ぎる。
店内は相変わらずの静寂を保っている。この店は客席からは厨房が見えない造りになっているので、料理の進行状況は全く判らないが…雰囲気を見る限り、彼女の注文した“自家製オムライス”はまた運ばれて来そうにはなかった。
まあ、本格的な手造りとなれば1時間くらいはかかって当然ね。
彼女は、バッグから二冊めの雑誌取り出して読み始めた…。
さすが根本先生
やっぱり判ってらっしゃるなあ
って…根本先生ってどなた?
いやでも…
真面目な話、根本先生の仰有る通りだと思うよ実感としてね
で、7や8を知ると それまで 10までしか無いと思ってた物が その先の 11や12が見えて来たりしてね
やっぱり 順を追うと云うか…ピラミッドでも、冠石だけポツンと置くだけじゃ意味ないし…ま、ピラミッドの場合は下積みの石も見えてるけど
何か大事を成す人は、自分で気付く気付かないに関わらず、信じられないぐらい多くの旨味のない段階を一つ一つ着実な一足で通り過ぎてると思うな
そう
ザ‐ピ‐は竈が大事なんだよねぇ
って…ザ‐ピ‐とか言ってる時点でダメだろお前は
いやいや、でもその雰囲気 いいねぇ
洋食屋って、そこにある時間や空間もメニューの一つなんだよねぇ
ま、喫茶店とか他にも時間や空間が大事な場所はあるけど…それぞれの時間や空間には独自の色や匂いがあって、それは場所(土地)や人が作り上げて行くんだろうなあ
それはそうと…
エミール・ガレのランプ
最近どこかで見たんだよね…どこだったかなあ〜p(´⌒`q)
って言葉いいなあ石畳の道柳が植えられていてガス灯があって川が流れてる‥水面には夕暮れの藍が映りこんでいて‥学校や仕事が終わりしめやかに歩く人々‥
この洋食屋さんにはエミール・ガレのランプがありそうあとアールヌーボー式装飾が施された木製のオルガン妹さんが近くの音大に通っていてよく弾きにきてくれる‥みたいなね【妄想設定】
あれ、注文したい魔女の宅急便に出てくるニシンとかぼちゃのパイヽ(≧∇≦)ノ゙
(・∀・)ノ゙『ウェイターさんニシンとかぼちゃのパイひとつ、お願いします』
【二時間後】
(^γ^)‥。
【六時間後】
(^γ^)‥。
【八時間後】
(b^▽゚)b『ウェイターさんッただ座ってるのもアレなんで自分も釜戸作りの勉強しにちょっくらイタリアまで行ってきまっさ』
¶The end¶
なんとなくいい響き
女性の後悔ポイントがこの洋食屋さんに来て長い事待たされた点ではなく
【待つ時間を消化する為の雑誌をたくさん持ってこなかった点】
というところがいいなやっぱり今まで成されなかったことをしようとしたら時間がすごいかかるから‥
それにもしこのまま帰ってしまってもいずれ腰を据えて難所を超えないといけない場面に遭遇する‥
どんなくだらないことでもそれが終わるまで一から十まで最後まで付き合う一番美味しいところが7と8であってもそこだけつまみ食いしても本当のうま味は絶対【響いて】こないから
みたいな事根本センセーがいってた!!\(^o^)/
どの“道”を探求する時にも言える事らしいっす(^o^)/
う〜。ラブレボリュウション〜♪
う〜 ヒュワヒュワ
と 思わずノッてみる
てか…
超♪超♪超♪超♪超♪超♪超♪超♪
見つめてたら超がに見えてきた昭和病発症
いや、でも…コメに書いてある店内の雰囲気正にそんな感じを想像してたのよ
基本ウッディで焦げ茶色ベースに 時が染み込んだ漆喰
さすがはみぃう完璧にプロだな
って…何のプロ
少なくとも料理が運ばれてくるまで一年は掛かると思うから、それまで住み込んでもOKだよ
その間の食事は近くのコンビニで弁当買って食べればいいし
超♪超♪超♪いいかんじっ♪
超♪超♪超♪超♪いいかんじっ♪
う〜。ラブレボリュウション〜♪
超♪超♪超♪超♪超♪丁寧な料理屋さんっ
逆、注文の多い料理店のやうな…
ホント…彼女の口に入るのは、いつのコトになるやらっ?
その間、そのレストランに住んでいいのかなっ?
そしたら…なんかいいなっ
木材の濃い茶を基本とした、落ち着いた店内の様な気がするっ…
壁はベージュ系の波打つ漆喰
その壁が…レストランの歴史で少し汚れていて…
漆喰の壁が…いい感じで暗い色彩に変わっているのっ♪
明るすぎない落ち着いた照明で…
いやん最高っ
みぃう。ここに住み続けて何年でもオムライス待ち続けるわっ
ってか、みぃうは…ハーブ作るっ
+.(人´Д`*).+゜.ウトリ
もしかして…
暴走っ…???
ううんっ!大丈夫!
ノーマルコメントよねっ♪
うんっ♪うんっ♪
 ̄(==) ̄
トキノっちの この文章も好きだなっ
おはよウクライナ
今日も残り数時間、ボチボチと楽しんで過ごしましょう
今日も頑張ろうね
確かにねぇ
思ったより長くなってしまったから…こりゃ途中で勘づかれるだろうなあ〜とか思いながら なんとか完成させたのでした♪\(+×+)/
オムライスは…
残念ながらまだ完成していないようです
確かに
平気でこれだけ待たせる図太さがあれば、何でも出来そうです
オムライスは本当に家庭的で温かい感じで、たまに無性に食べたくなりますよねぇ
デミグラスソースのやつも大好きなんですけど、普通に家にあるケチャップのやつもいいですよね
で…
そういうふうに感じて貰えて非常に嬉しいですo(^-^)o
どんなに自分で☆良い事だな☆と思う場合でも、決してそれを押し付ける形にはしたくないと常日頃から思っていますので☆( ~っ~)/
その通りです
時間が掛かる店のシェフは皆さん、田植えか畑を耕しに行っているのです(^_^)v
そして…卵料理のオーダーが入る度に鶏小屋を建てる☆(・o・)ノ
他の料理はねぇ…私も書きながら想像してみたのですけど……頭の中が収集不可能状態になりました(笑)(゜∇゜)
それにしても…
熱海でカレーを食べるのが怖くなって来ました(笑)(≧∇≦)
いやはや‥最近の世の中の流れの早さは半端なものじゃありませんからねぇ
もう少し ゆったりと時が流れても良いのではないかと
落ち着いて長居出来る喫茶店もだんだん減って来ましたし
これからもどんどん非日常に誘いたいと思います
オムライス待ちで6時間…間違いなく私も途中で気絶してるでしょう
それにしても、最後のセリフの言い回しに着目するとはさすがマチュピチュ王国の王妃です
緩やかな時間が流れるマチュピチュ王国の風景が目に浮かんでくるようです
何もそこからせんでもいいものを
で、無事にオムライスは食べることが出来たんですかね
待たせる(^。^;)
勇気があれば…
なんでもできそう
ですね!(b^ー°)(笑)
オムライス何故か急に
食べたくなるメニュー
の一つの定番
\(^ー^)/
わたしも大好きです。
そして
食事の楽しさは
お味はもちろん
こころがワクワクして
みんなの笑顔ですよね
わたしは…
トキノさんの
ゆったりとした
流れを感じるたび
自分の足元が
地面と繋がってるかと
再確認します
決して
強制する訳じゃなく
まるで自分で
気づいたんじゃないかと
思わせてくれながら…
何度も助けて
もらってます
トキノさんって
物語で夢の中へ
連れて行ってくれる
だけじゃなく…
たくさんのひとに
必要なヒトです
こんばんは(^-^*)/
鶏小屋、建設中なんですか
オムライスじゃなかったら…、他のメニューならどうだったのかと妄想が膨らみます
やけに待たされるレストランて、ありますよね
それはやっぱり、こうやってシェフががんばってるのかなぁ
昔、熱海の喫茶店でカレーを頼んだら、カウンターの向こうで思いっ切りレトルトを温めているのが見えてしまった悲しい過去があります
(ToT)
非日常へと誘うトキノ伯爵
世の中の時間の流れもこれくらいゆっくりして欲しいものです
居心地のいい喫茶店とかつい長居したくなります
本は持参しませんが(笑)
ぎゃはははははっハァオムライチュ頼んれぇ6時間
(≧▽≦)オッカチィオッカチィコハルにゃら待っても30分が限界れちゅニャリンタベタイメニュガカワッテキマチュピチュ
けろ最後にょ本にょ冊数増やちぇばヨカタにゃんて本当にユモアたっぷりれぇこう言う茶目っ気ある言い回ちわぁにゃんらか気持ち良い終わり方れぇチュテキれちゅニャリン
またまた天才紳士トキノ伯爵にょキラリンと光る文才をおちみにゃく発揮ちゃれまちたニャリンチュテキ