台風が過ぎて、再び街に暑さが戻ってきた。
いよいよ夏本番。
汗っかきの人などは、まだ昼前であるにも関わらず、もう既に額から滝のような汗が流れ落ちている。もっと凄い汗っかきになると、その滝の中で時おり鯉が飛び跳ねていたりする。
ついに日本も、人間の顔の上で鯉が滝登りをするぐらいホットな国になったようだ。
ところで、鯉と云えば広島東洋カープ(カープは鯉の意味)、広島東洋カープと云えば野球…
そんな野球の華であるホームランは、春夏秋冬いつ打っても気持ち良い物である事は間違いないのだが、夏のホームランは、また格別であるように思う。
可笑しな表現ではあるけれど、夏に打つホームランは秋や冬のホームランよりも“ホームランやしいホームラン”だと云う気がするのだ。
…などと云う具合に、話題を半ば無理やり強引に【額の汗】から【ホームラン】に持って行く力技が通用するから夏は素敵だ。誰もが暑さのせいで頭が回らなくなっているのを見越しての話の展開法である。
それにしても、夏のホームランはやはり特別だと感じる、そう思う根拠もある。
白球を金属バットが叩く、カッキーンと云う音。あの乾いた鋭い音が、夏の緩んだ空気に、とてもよく合うのだ。
白飯に味噌汁、ワインにチーズ、トイレにセボン、目肩腰にアリナミンA‥それらと並べても全く遜色のない相性の良さと云える。
日中には、町のグラウンドや夏休みの校庭から金属バットが球を弾く健やかな打球音が聴こえてきて、私はその鋭く乾いた音を聴くと「夏だなあ」と季節を実感するのだ。
かくいう私が人生で初めて打ったホームランも“夏のホームラン”で、おまけにそれは、試合を終わらせるサヨナラ逆転ホームラン、小学五年の夏休みであった。
どこまでも広がる青空のに入道雲がポツリポツリと浮かんでいて、レフトの上には大きな太陽が眩いばかりに輝いていた。
“これでもか!”と云わんばかりの夏らしい夏の日。
私が思いっきり振り抜いた打球はカキーンと云う乾いた音を残して太陽の中に消えていった。
いや、これは物の例えでは無く、太陽と球が重なって打球の行方が本当に見えなかったのである。
それでも、手応えと球の上がった角度で私はホームランを確信していた。
興奮覚めやらぬ気持ちでベースを一周し、ホームベースの上で仲間達の手荒い祝福を受ける。
そして監督とハイタッチ。
この時打ったホームランの感触は、それから何十年と経った今でも、しっかりと手のひらに残っている。
青空を切り裂いて伸びていった鋭く乾いた打球の音も、やはり今だに耳に残っている。
そして‥
ちょっと不思議な事に、その時 私が打ったホームランの球‥それがレフトスタンドの何処にも見つからなかったのだった。
もっとも、実はレフトフェンスの向こう側はかなり広大かつ荒れた草地になっていて、かなり背の高いブッシュ(大統領ではない)などが生い茂っているような場所だったので、球が見つからなくても不思議では無いのだけれども‥。
それでも、
夏の太陽に向かって伸びていったあの白い球は、もしかすると、墜落する事なく、太陽に向かって何処までも飛翔し続けていったのでは無いか、と云う気もする。
太陽に向かって飛翔したイカロスは、太陽に近づき過ぎたせいで、その翼を焼かれてしまったが、夏のホームランは、決して焼かれる事のない小さな翼をもっているのかも知れない‥。
それは良かったそう言って貰えると嬉しいなあ〜
夏の散文シリーズは 何ていうか 夏の普遍的な情景を 五感フル稼働で感じて貰えたらいいなって気持ちで書き始めたものなので、本当に嬉しいです
頭の中の映写機これからも回せるように頑張って書きマッスル
ああ判る判る
判るなあ!ハイヨ〜
額から落ちた汗が硝子玉のように見えてその硝子玉がコンクリートに砕けて濃いシミをつくる
刷毛に水をつけてコンクリートに絵を描いたり
そういう事 あったなあ
なんかそれって砂浜に棒っきれで 絵を描いたり字を書いたりするのに通じるところがあると思う
ほんの短い間の出来事なんだけど、ずっと どこかに残り続けている…みたいな
まあ、 延々と小石を拾い続けた事はないけど
で
グラスに氷が当たる音
それもなるほどと思った
確かに 同質の物かも知れない
さっき出てきたコンクリートに落ちる汗 なんかとも一緒で 極めて瞬間的な何か なんだよね
それはどこか別の世界へ通じる夏の扉が開く音なのかも知れないな
東洋! 確かに(笑)
東洋の魔女とか 東洋太平洋チャンピオンとか…怪しくも神秘的な…いや、これは 魔女 が怪しいのか(笑)(@_@)
でも本当に白昼夢みたいな出来事で、特に、記憶として頭の中で辿って行くと 尚更 現実ではなかったような気がして来ます
「今行けば 見つかるかも」
判りました♪それでは これからちょっと ブッシュに会談しに行って参ります(‘o‘)ノ
ボヘ〜〜〜ッ
↑
ジャイアンのリサイタル風景
あ、なんかドラえもんの夏休み映画が観たくなって来た
そうそう
夏の散文は 普遍的な夏の情景みたいなものを さり気なく描いていけたら良いなあ〜って思って やり始めたシリーズだから、みぃうみたいに しっかり感じとってくれると嬉しいな
って…シリーズなのか(°□°;)
この一冊
めちゃめちゃ欲しいです
普段感じたことや
いつも思ってること
ああそうそうて
ピッタリきて心地好かったです
ほんとに夏と言えばホームランですね
とても素敵なお話をありがとうございます
ホームラン気持ち良さも
夏だから格別に一段と喜びも大きく感じますよね
打った音も
土や半端な風の匂いも
その場の雰囲気も
リアルに感じたてなくらいに
今読めるタイミング与えられて凄くよかったです
観せて戴きありがとうございました
↑いやあ‥この一文メチャクチャイイネ(b^▽゚)b夏の大のようにのびやかな、余分な力みが一切入っていない素軽い心持ち‥さすが少年時代に、サヨナラ逆転大ホームラン⌒を打っただけあるいやはや、シャッポを脱ぎますわぃ
バットに球があたる鋭い乾いた音とグラスに氷があたる音ってどこか似てる気がする‥そしてどこか切ない鳥の鳴き声のような響きもあるように思う
【真夏の昼の夢】
カアァァァ‥ン
と逆転サヨナラ大ホームランを打った少年が大人になってカルピスを飲んでいる。少年時代に想いを馳せながら‥
カラァァァ‥ン
すると氷は蒸発し、次いで、カルピスも蒸発し、モワアッ‥とした熱気に包まれたグラウンドに居た。グラス‥グラスはっ‥!?右手に持っていたタンブラーも溶解したようだ。指先からぽたぽたと生ぬるい雫が落ちる。汗だろうか?今のは白昼夢だったのだろか?
【おーいトキノ!!しまっていこーぜ!!】
いかん、いかん、そうはい神崎!!試合に集中するんだ。もし、僕が次の球を打てさえしたら‥!!
☆fin.☆
街の中を歩いている誰もが夏の金貨を持っている
そう思うと胸が熱くなるなあ♪
>背の高いブッシュ(大統領ではない)
などと言はれても、お構いなしに想像してしまう私です(笑)。
ホームランといふと、田渕(フチはこれでいいのでしょうか)、桧山両選手のホームランの打球が描く弧の美しさが懐かしい関西在住の私です。
何にしても真夏の白昼夢的な出来事ですね・・・今探したら時空を超えて落ちていたりして(怖笑)。
好きだなっ♪
まず、情緒的なタイトルから好きだなっ♪
ふっ!と、あれでもない…
これでもない…
それでもないけど…
自分の感じる夏を思い浮かべる…
いいねっ
夏の風景が脳内に再現される
夏のかおり
空気
空
音
五感に響く全てを感じて
文章の世界に入っていける…
“これでもか!”と云わんばかりの夏らしい夏の日。
みぃう。に響いたホームラン♪
夏の日の太陽に…
ホームランを打ったトキノ少年は、未だ健在
おお!心の友よっ
↑なんとなく、ジャイアンチックに書きたかったっ
トキノ伯爵にょ笑い有り感動有りにょお話にょ深ちゃにわいちゅもコハル師と仰ぎたいとちゅくぢゅく思いマチュピチュ
ユモアたっぷりにゃ引き込まれる楽ちぃ文章にょ上にちかも必ぢゅ最後ににゃにか心に問いかけてくるもにょがありマチュピチュ
ウフフフフントキノ伯爵とナマれぇお話れきたらコハルお腹がよじれんばかりにょ大爆笑(お笑い食べた症状)間違いありまちぇんれちゅニャリンよん
今日も朝からイヤにゃ汗かいてどんよりモドにょコハルれちゅニャリン
ありがとう
やっぱりあそこはひと捻りしておかないと‥自分的に消化不良を起こしてる感じになってしまうので
喜んで貰えて本当に良かった
で… スポーツの汗ならともかく、仕事のしかも室内でかく汗って 爽やかさが無いから 疲れるよね
そりゃまたビックリ!
\(+×+)/
ホームラン話のシンクロとは珍しい!
旦那さんの言っている事…よ〜く判ります(笑)
地域は違えども 同じような事を思いながらプレーしてたんだな とか思うとちょっと嬉しい気持ちになります
夏のホームランは本当に 心の中に青空が広がるみたいなスッキリした気持ちになりますから、是非 一度 打ってみてください
いやはや本当に
つい昨日まで去年の夏だったような気がするのだけれど…
炎天下で試合する子供たち… 熱中症には十分 気を付けて貴重な青春の時間を謳歌して欲しいなあ〜と思います
おお
何とも詩的で夢のあるコメント
夏らしい自由さが素敵です
に味噌汁にチズまれわヨカタにょににセボンてぇ(≧▽≦)ぎゃはははははははっこんにゃにょコハルたまらにゃいくらい大チュキれちゅニャリンよん
コハルも毎朝お店に入って掃除機ちゅるれちゅニャリンからぁウフフフフンめためたにょ汗ビッチョリニャににゃてマチュピチュ最悪れちゅ
今日旦那さんに
子供の頃ホームラン
って打ったことある?
と生まれて初めて
聞いたところでしたから
(^。^;)(笑)
左利きの旦那さんは
ライトに打ったら
短いからホームランに
なりやすいけど
自分でボール探すのが
大変だったと話して
ましたf^_^;(笑)
でもうれしそうに
話してくれてたから
やっぱりホームランって
何年たってもいいもの
なんですね
まして夏の青空に
舞い上がり吸い込まれて
いくホームランは
色も音も格別です
私は野球したこと
ないから(^。^;)
うらやましいなあ
って思いながら
旦那さんとトキノさん
の話しを聞きました
一年の早さにビックリする
今日この頃(笑)
夏の甲子園
もうすぐ始まるし
お盆は来るし(笑)
早いね
トキノサン
おそらく
その白球はどこまでも上昇し
地球の重力からも解き放たれて
夏の夜空に輝く星となったのでしょう