話題:○○やってみた
夜の帳(とばり)が静かに降り始めた帰り道、小さな羽音と共に一匹のカナブンが頭に止まった。
何だかちょっと面白くなった私は、そのままカナブンを頭に載せて歩く事にした。
カナブンゲームの始まりだ。
カナブンが自発的に頭から飛び立つまで無為自然で待つ。それがカナブンゲームの簡単な概要だ。カナブンが自らの意思で飛び立てば私の勝利、我慢出来ず途中で手を出して追い払えば逆に敗北となる。
勝ったところで何のメリットも無いゲームだが、私はそれをやる事にした。そこに理由など無い。バカボンのパパだからパパなのだ。なに、どうせ直ぐに飛び立つだろう。私は完全にタカを括っていた。
ところが、予想に反してカナブンは一向に私の頭から飛び立とうとはしなかった。そんなに居心地が良いのだろうか?私自身は自分の頭の上に止まった経験が無いので残念ながら居心地の程は判らない。
そうこうする内、私はついに家に帰り着いてしまった。カナブンは頭に止まったままだ。動かざること山の如く。武田信玄のようなカナブンだ。
さあ、困った事になった。この状態で家に入るのは流石にまずいだろう。しかし、カナブンを手で摘まみ上げてしまえばカナブンゲームの敗北が決定する。負けても特に不都合は無いが、悔しさは残る。
《続きは追記からどうぞ♪》
さて、どうしたものか。カナブンゲームとは一見カナブンとの戦いに見えて、その実、自分自身との戦いである。ギブアップするのは簡単。しかし…。
少し迷った末、私は一度は帰り着いた自宅を通り過ぎる事にした。エクストラエンド。延長戦突入だ。近所を周回し、その間にカナブンが去るのを待つ作戦だ。
カナブンの鉤爪(かぎづめ)が頭皮をチクチクと刺激する。カナブンゲームは佳境に差し掛かっていた。
すると、前の方から近所に住む顔見知りのお婆さまが近づいて来るのが見えた。夜になり幾らか涼しくなったので、散歩に出て来たのだろう。
「こんばんわ」
「こんばんわ」
ごく普通の挨拶をかわし「ちょっと涼しくなりましたね」などと更に一言二言、言葉を続けようとした時、ハタと思い出した…そうだ、私の頭の上にはカナブンが止まっているのだ…。古い民家の建ち並ぶ細い路地は暗く、彼女がカナブンに気づかない可能性は高いが、もしかすると夜目が効くタイプかも知れない。
もし、気づかれたら恥ずかしいな。その思うや否や、瞬間的に私は頭上のカナブンを隠そうと頭を少し後ろにのけ反らせていた。格好としては空を見上げる形だ。
すると、私につられるように彼女も同じく上を向いたのである。カナブンを隠す事には成功したものの、これはこれで少し不自然、何かしら空を見上げる理由付けが欲しいところだ。
そこで、「星が…綺麗ですね」私がそう言うと、彼女も「あら本当、綺麗ね」と言った。
何故(なにゆえ)私は、八十歳過ぎのお婆さま相手にロマンティックな夜を演出しようとしているのだ?
心の中で苦笑しつつも、見上げた夜空には夏の星座が煌々と輝いていて、満更悪い気はしなかった。
今宵のカナブンゲームは、いつにも増してロマンティックだ。そうか、これは只のカナブンゲームでは無い。ロマンティック・カナブンゲームなのだ。
頭の上のカナブンが飛び去ったのは、それから間もなくの事。
ルールの上ではカナブンゲームに勝利した格好になるが、本当の事を言えば、カナブンゲームには勝者も敗者も存在しない。星に照らされ過ぎゆく夏の小さな時間が、ただ在りて在るのみである。
【終わり】。
因みに、実話。
(*≧∀≦*)ワハハハ♪
言われて読み返してみたんだけど、確かに妙な可笑しさがあるな(笑) ゲームに興じる情熱と、そんな状況を客観的に眺める冷静さ…その辺のスイッチの切り替え方が上手くいったのだろう♪o(*⌒―⌒*)o
で、カナブンを塀の上に乗せるという選択も頭の中にあったから、当然パラレルワールドも存在するだろうネ〜♪その世界では、オバアとは普通に挨拶を交わして終わったり…或いは遭遇そのものが存在しないかも知れない…。
そう考えると、WIN‐WIN‐WINを実現出来て本当に良かった( 〃▽〃) 三方一両損の大岡裁きを超えてる訳だし(笑)d(⌒ー⌒)!
もしかすると夜目が効くタイプかも知れない
↑この乾いた情景描写がメッチャつぼ!!O(>▽<) O上のは地味なゲームが盛りあがりをみせている所がおもしろい♪下のは、おばあちゃん、アナタはくノ一なんですかーーーッ!!(笑)
こういう状況はやっぱりTM様が好奇心を忘れず、和やかな心持で日々の生活を丁寧に積み重ねてきたから発生した出来事なんだろうな、と思った♪♪そういえばうさぎさんもTM様の頭上が好きだったなあ〜(笑)
もしカナブン君を塀の上に置いて、そのまま玄関の扉を開けていたら・・?そんなパラレルワールドも何処かに存在するんだろう、と考えると少し不思議☆★☆
カナブン君は居心地の良い場所で休めた
おばあ様は綺麗な夜空を見た
TM様は頭をトニックしてもらった(鉤爪で)
これぞ
WIN-WIN-WINの関係ナリ〜!!(★V☆)b
これからはトンボですね♪(*´∇`*)
今年は既に蝶とカナブンとテントウ虫は頭に止まってくれたので、次はトンボを目指したいと思います♪
危険性の高い生物はゲームオーバーになるのが怖いので私もスルーさせて頂いてます(笑)(/▽\)♪
でも「加奈子おやびん、略してかなビン」ってのは良いみたいなんですよね、アイツの感性ってホント謎だ……。
うちの庭だと、アタマに止まると言えばこの時期からはトンボですね。
庭の水やりなどの最中に止まる→独りトンボゲーム開始。
この辺だと平和なのですが、血吸いアブや蚊がとまったり、ごくたまにオオスズメバチ(偵察任務中)やアグレッシヴモードのふく助キャットなどがとまる事があり、私個人はこの手のゲームはあまり好きではありません(T▽T)。
小松の親分さん…何とかその領域までたどり着きたいところです(笑)(^-^)/
その為にはまず、小松の親分さんが出没する場所を探さなければ♪(/▽\)♪
そうなのです(笑)
まずは如何にしてカナブンに頭に止まって貰うか…。
カナブンが止まりやすい頭を作る事から始める必要が(笑)(//∇//)
クロスお婆カナブン♪
ロマンティックな選曲は全てカナブンの羽音リミックス(笑)(^o^)v カナブンを集める効果があるとか無いとか♪
小松のオヤブンを 頭に♪
まずアタマにカナブンがとまるとゆーキセキが必要
それーてめっちゃレアゲー!
そんなラジオ番組から流れるナンバーは夜の星空が似合いそうとかなんとか(笑)