脳は
内臓は
みぎては
身体は
あとどれくらい、猶予を与えてくれるのか
心臓と
精神と
この首と
眼球は
あとどれくらい、ここに、
経過
診察
投薬
診断
体質
脈拍
心音
血管
奇跡的なことなんて起きないでほしい
とても見合わないから代わりに誰かに訪れてほしい
感動的なことなんて起きないでほしい
誰も喜ばず無駄使いにしてしまうのだから訪れないでほしい
存命は詐欺
■に限って
死ねば少なからず何かしら■■に報える
存命が犯罪
■■■に限って
死が救いでもなく美学を感じるものでもないことなんて理解してある
理由付けの癖がこれ以上の発育をしないうちに
おわることを発達させきって遂げたい
今度こそ
実現させるべき
矛盾への対処も争いの正当化も擬似的生活も
消化するなんて芸当は到底 どうにも出来そうにない
金と幸福を結ぶことすら適わないこんな不良品には
某日
「げんきにしてるの?」、なんて訊くきみは
なんだか変わりなくかわいいね
かわいいままで
かわいいままでいてよ
きみにまで 怯えたくないんだよ
美男子とか王子とか学校1のいい男とか、そういう賞賛を飽きるほど浴びてきたきみ
でも実際は
昔のあの時もそれからも今も 大きなかわいいこども
少なくともわたしにとっては
性の匂いがしないままだったら
手を繋いでよ
その美しい手で
なんの興味もない、って目で
横顔で寂しがってよ
おねがい かわいいそのままでいてよ
「元気だよ」
かわいくないわたしの為に
某日
もうやめにして
ききたくない そんな我が儘
「添い寝してほしい」?
ねえ 理解できないってば
おぼえていないことが嫌だったんじゃない
わすれていることが嫌だったんだ
あなたは異性
断る理由には充分すぎる
わたしが数え切れない回数、強姦未遂を経験しているか
あなたは知っているはず
もうほんとうに 耐えられないんだよ
そうやって 寂しかったり苦しかったり辛かったり悲しかったり愚痴をぶちまけたかったりする時にだけ
わたしのなまえをよぶあなたに
ねむりたい ねむりたいねむりたい
「俺は相手誰でもいいし、それが俺の普通だよ」
「だから■■さえ良ければしてよ ■■は友達だし」
なにをいっているのかわからない
なにをいっているのかわからないの?
きもちがわるい
ねむれない
「性格は合ってるのにな」
そういうことをいうひとに限って
わたしの性格は合った試しが一度としてない
きもちがわるい
ねむれない
きもちがわるい
きもちがわるい
もうほんとうにやめにしてくれよ
「寝ないでも元気そうだし羨ましい」
長く鋭く研いである爪が掌の皮膚を赤く滴らせる
噛み締めた歯が、奥歯が、砕けそうにぐらつく
微笑むことの容易さと
自己暗示の疲労
(我慢我慢我慢我慢我慢我慢我慢、まだ我慢できる)
ねむりたい
さめたくない
しにたい