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/Id3t@KBBWKbE


某日




十数年前に強制的に連れて行かれたあの無法地帯の異国で
温和しく、目的であった人身売買に従っていれば

スラム街 せかい におい  からだ
金銭 宗教 風土 いのち



置いていかれた路地裏からひたすらに走った
生まれてしまってから初めて 本能的な恐怖を感じ、瞬間、逃げた



裸足 「ここから動くな」 無数の足音  異国語
花売りの視線 渇き切った口内 「後で来るからね」 服を掴む手の群れ



どこにも辿り着ける気がしない路地 路地 路地
血塗れた足裏 絶えかけの猫、犬、鼠
咽せる程あつい酸素と空と減らない爆竹


保護された経緯は未だに思い出せない
ただ、砂利と土と赤に汚れた身体が倒れる寸前 誰か、人間の、見開かれた大きな両目が澱みないいろをしていて
逃げることを選んだ自分が助からなければいいと必死に祈った



死にたい、というより
生きたくない、なのかもしれない

「裕福」


金があれば 金があるなら 金が全てだから
どんな中身でもどんな内容でもどんな環境でも
「恵まれている」 「しあわせ」 「嘆くなんて贅沢」


幼い頃の自分の姿形をした幻覚が首を吊り千切れてゆく

首を吊り千切れてゆく幼い頃の自分の姿形をした幻覚がこの首から生えてゆく

喉笛を咬み喰らう寸前で弾け消える


わたしはとても恵まれているのでとてもとても楽に生きることができていてとてもとてもとても贅沢にとてもとてもとてもとてもしあわせに充たされてとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとてもとても

jAj/_*j



某日





 

ねぇ
どんなきもちか、わかる?


「性的欲求と恋愛感情が限り無くゼロに近い、ヘテロ傾向のAセクシャル
性行為の類いすべてを受け付けられない、ひた隠しにしているけれど他者との肉体的接触にそれが極僅かであっても後ろめたさや恐怖感を抱いてしまう、場合によっては過剰な拒絶反応を示してパニックに陥ってしまう
どんなきもちか、わかる?


恋人をつくることができない、生きる為の選択肢に結婚と出産がない
どういうことか、わかる?


どれだけ寂しかろうが悲しかろうが自分しか居ない
凍る程に寒くても死にかけのようにつめたくても自分しか居ない
宥め賺しあたためる役目は自分の虚しい身体と軋む脳だけ

どんな気分か、わかる?




どれだけ惨めか
どれだけくるしいか
どれだけ憧れるか
ねぇ わかる?
綺麗でいいね、とか 汚れていない、とか
そんなことをいわれる度
どれくらいの絶望と孤独を叩き付けられるか
どうしようもない劣等感を味あわなくてはならないか
ねぇ 一瞬でも想像したことがある?


そんなイキモノが存在するなんて その人生の中で一度でも頭を過ぎったことはある?」



深夜 寂れた街灯 背後の呼吸 迫る荒さ


遠い親戚の遠い住処からの帰り道
アルコール臭いタクシー乗り場を横目に、ここ数ヶ月聞かされ続けている行き過ぎた愚痴の詰まった自身を引き摺る
悪い予感も付いて来る足音も無視して、次にトラックが来たら飛び込もうとぼんやり考えていた


面倒くさい
無職の分際で、つい「疲れた」などと言いかけてしまう
面倒くさい
金、金の話


煙草に火を点けて、赤から青に交代するのを待つ
背後から斜め左後ろに移動
ああ、またか と、下らない予想はどうも当たる


見知らぬ異性
見慣れた目の表情
マニュアルのよう
常套手段



面倒くさい




理性を緩め過ぎ、気付けば冒頭の文字列を無表情でプレゼントしていた
携帯を取り出した瞬間、あれだけセックスという強姦をしたがっていた知らない異性は逃げていった

二秒後 サイレン 十六秒後 騒がしい車輪の音

「おまわりさん 今走って逃げたひと、危ない性癖をお持ちでしたよ」


トラックは通り過ぎてしまっていた





両の脚の間から流れ落ちるあか
何故準備をしているのか
もう
わからないこともわからない




dNedv



壊滅的にくだらない自分の不衛生なことばを 
何年もぐじゃぐじゃと墜としてばかりだ
なにが日記なんだか

もういい加減、そろそろと潮時を延ばすのも辞めなければ


なにがしたかったの

鮮度も感情もない
クスリ味のゼリー


ごめんなさい、としか浮かばない

_p:KBHGv




解放と実存は結ばれないまま 永遠は一瞬に遊ばれるまま
月も星も消滅した立方体
水晶体から溢れる手足
肋骨の鍵盤は何度調律しようとも厭らしく
内側の寸前で開閉してみせる




不音
もしも認めていなければ
(ああなんて稚拙な脅迫を)
被虐もやまいも受け入れていなければ
(あんなものに平伏して)
自ら無理矢理断ち切ることは
(生命体のようなおもいでだった)
自ら宣告し恐ろしさを神経質に乱立することは
(「あたしだけ、なら 本当にあたしだけにするべきだよね?」)
なかったかもしれない
(「あたしは■■の為にぜんぶ切った」)



あのこたちが わたしの所為で何かしらの傷をほんの少しでも負うことが
どうしようもなくこわかった
殺す対象がわたしだったら
壊す対象がわたしだけだったら
冷静を落としてしまった弱さを飲み込めていたら
かわいいあのこたちのうつくしい線を
毟らずにいられる現在が叶ったのに


まもりかたを間違えて
孤独を選択んだ
従わないこの呼吸も心音も
ただもう 邪魔で邪魔で わらう



幻覚と妄想の現実



あの日から怯えない日常など無くなった
微笑む
そもそも うまれていきてしまったことが間違っていた
微笑む
自動的に無意識に
「普通では有り得ない出来事が、君の人生には多すぎる」
日常は実存ではなく不在証明で
「これ以上壊れてしまう前に心を守らなければ、」
絶え間なく見続ける悪夢こそ現実なんだ

微笑む


彼女は確実に覚えていない
簡単に忘れるから



「もう保たない 限界だよ」
それが真実だとしても
こころの守り方なんて知らない


dsj/us+qGyK




この身体は 道具でしかない
描くにはどうしても道具が要る
飼い殺しの自分を仕方無く生かしてきた
道具 この不様ないのちも



道具であるみぎて
消耗品のみぎて



「手術は簡単には勧められません」


「切ってみなければ、どんな状態か詳しく分かりません」


「手術をして治るか、どこまで回復するのかも」


「場合によっては、」




例えばほんとうに使い物にならなくなったとしたら
棄てるだけ
不要な道具は目障りだから
要らないから
わたしはただ、死ぬだけ



飼い殺しに似合いだ
逃げろと簡単にいえるひとは その条件を充たしているから

わたしは一つも当て嵌らない


洗脳でもなんでもない 正しい事実
現実は常に終わりを示している




ねえ 逃げても無駄だと 何度繰り返した?




痺れ 痙攣 鈍痛
レントゲン 注射器 診察室


くだらない
心底詰まらない

しろい布を引き裂く


燃えるゴミなのか燃えないゴミなのかが難しいところ



 
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